筆者は妹との2人姉妹です。幼い頃から病気がちだった母のお葬式の際、妹は「良かったね」と声をかけました。不謹慎だと責める親族もいたのですが、妹の発言には私たちならではの想いがあったのです。

不謹慎な一言

ずいぶんと痩せてしまった母の顔を見て、親戚の人たちは驚いていました。
納棺の際、妹が母の顔をなでながら「良かったね」と一言。
すると、父方の親戚が「なんて不謹慎な!」と怒り出したのです。

周囲も妹を変な目で見ていましたが、精進落としの際に、母が抗がん剤の副作用で苦しんでいたこと、認知症が進行して家族に迷惑をかけたくないと言っていたことを話しました。

母が病気と闘っていたことは知っていても、近くで介護をしていた私たちとは感じ方が違っていた親戚。
「そんなに大変だったんだ」「苦しかったね」と言い出し、妹のかけた「良かった」という言葉は、苦しみや恐怖から解放された母に対する思いやりの気持ちから出た言葉だということを理解してくれたのです。

苦しみからの解放

私も妹と同じ気持ちでした。
悲しくて寂しいのは当然ですが、苦しむ姿・やつれていく姿を身近で見ていたからこそ、「楽になって良かった」と思えたのです。

母はもう少し孫の成長を見たかったはずですが、今は苦しみや痛みから解放されて、きっと穏やかに見守ってくれていると思っています。

【体験者:50代・筆者、回答時期:2026年4月】

※本記事内の画像は、AI生成によるイメージです。実在の人物・製品・ブランドとは関係ありません。
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:RIE.K
国文科を卒業し、教員免許を取得。OLをしていたが、父親の病気をきっかけにトラック運転手に転職。仕事柄、多くの『ちょっと訳あり』な人の人生談に触れる。その後、結婚・出産・離婚。シングルマザーとして子どもを養うために、さまざまな仕事の経験あり。多彩な人生経験から、あらゆる土地・職場で経験したビックリ&おもしろエピソードが多くあり、これまでの友人や知人、さらにその知り合いなどの声を集め、コラムにする専業ライターに至る。

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