離婚した年の母の日、母から「ハサミが欲しい」と言われました。
その裏に隠された、親心という名の優しい嘘に気づいて……。筆者の体験談をご紹介します。
画像: 「ハサミが欲しい」私が離婚した年だけ、母の日にハサミを欲しがった母。隠された『親心』にホロリ。

リクエスト

「よく切れるハサミが欲しい」
「え?」
母の日のプレゼントの希望を聞いた時、いつもと違う言葉に思わず聞き返してしまいました。
それまでは現金か、母がリクエストする5000円から1万円ほどのものを贈るのが当たり前になっていたからです。

例年なら、リクエストを聞いて、それに合わせて選ぶ流れ。
でも、その年だけは違いました。
自分ですぐに買うことができるものなのになぜ!?
ハサミという実用的なリクエストに、どこか拍子抜けしたような感覚を抱きながらも、私は母の真意をまだ知らないままでした。

選ぶ時間

その年、私は離婚したばかりで、生活を立て直すのに必死。気持ちにも余裕がありませんでした。
仕事を探していたこともあり、将来への不安で心が折れそうな日々を過ごしていました。

それでも母の日にはきちんとプレゼントを贈りたいと思い、ネットで評判のいいハサミを調べたり、実際に店頭で手に取ってみたりしました。
「手に力が入りにくくなったから、よく切れるやつお願いね」
母に何度もそう言われたので、実際に自分で握って切れ味を確かめ、「これなら母の手にも馴染むはず」と思える一本を真剣に選びました。

母の言葉も現状に合っていたので、その時はそのまま受け止めていました。

コメントを読む・書く

This article is a sponsored article by
''.