皆さんは、相手の何気ない一言に傷ついた経験はありませんか。悪意がないからこそ指摘しづらいですよね。今回は筆者の元同僚K子が体験した、デリカシーのない発言を無自覚に繰り返す夫が劇的にアップデートしたエピソードをお届けします。

すると、義母が「ちょっとあんた。さっきから聞いていれば、私の息子だとは思えない発言ばかり。自分の発言をよーく思い返してみなさい!」その声は、家中の空気が一瞬で固まるほどの迫力。続けて義母は、「冗談のつもりなんだろうけどね、相手を傷つける冗談は冗談じゃないの。ひとつも面白くないし、そんなことばっかり言ってたら、熟年離婚されても文句言えないよ」とピシャリと言ってくれたのです。

T夫は、まるで雷に打たれたように固まりました。なにせ義母は、T夫がこの世で一番尊敬し、逆らえない存在だからです。

母の指摘に無自覚なデリカシーのなさに変化が

義母が帰ったあと、T夫はどこか沈んだ表情で、珍しく自室でひとり考え込んでいる様子。夜になり、K子のもとへやってきて「なぁ俺、そんなにひどかったか?」と確認してきました。K子は驚きつつも「うん。冗談のつもりでも、言われる側はやっぱり傷つくよ」と正直に答えました。

するとT夫は深くため息をつき、これまでの自分の言動を振り返り、ショックを受けているようでした。

夫の発言がアップデート

それからのT夫は少し変わりました。

K子がデザートを食べようとすると「それ、美味しそうだな。俺も一口いい?」となり、動物園に行けば、「オットセイ、一生懸命泳いでて可愛いな。みんなで来られてよかった」と、相手を不快にさせない、穏やかな言葉へ少しアップデートされたのです。

義母の一言がきっかけで、デリカシーのない発言をする前に相手のことを考えてから、言葉選びをしてくれるように変化しました。

無自覚の言葉ほど、人を傷つけてしまうことがある。そのことに気づくことができれば、人はいつでも変わることができるのだと実感させてくれたエピソードでした。

【体験者:50代・女性主婦、回答時期:2025年5月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:Miwa.S
事務員としてのキャリアを積みながら、ライター活動をスタート。持ち前の聞き上手を活かし、職場の同僚や友人などから、嫁姑・ママ友トラブルなどのリアルなエピソードを多数収集し、その声を中心にコラムを執筆。 新たなスキルを身につけ、読者に共感と気づきを届けたいという思いで、日々精力的に情報を発信している。栄養士の資格を活かして、食に関する記事を執筆することも。

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