筆者の話です。
実家に帰ると、母は夫の好物を張り切って用意します。
けれど夫の実家では一転、外食へ。
その「くつろぎ方」にツッコミたくなった出来事です。
画像: 「うちの実家、あなたの実家じゃないんだけど?」夫の『遠慮のないくつろぎ方』にツッコミたくなった日

好物が並ぶ実家の食卓

夫と実家に帰るたび、母はうれしそうにキッチンに立ちます。
「今日は〇〇君の好きな砂ずりもあるよ」
元・給食調理員の母は料理上手で、夫が一度「美味しい」と言ったものを覚えています。
わざわざ食材を揃えてまで、夫の好物を用意してくれるのです。

夫は満腹になると「幸せ〜」と笑い、そのままソファで転寝。
母もそんな姿を見て満足そうで、私もうれしくなります。
帰省のたびに、温かい時間が流れていました。

夫の実家では別の顔

ところが、夫の実家ではまるで別人。
義母に「これ作って」とは言わず「外で食べようか」と外食を提案します。
私が「お義母さんとご飯作ろうか?」と言っても「いいよ。母さんを疲れさせちゃ悪いから」と苦笑いして連れ出すのです。

義母の前ではどこか遠慮がちで、気をつかっているようにも見受けられました。
私の実家ではあんなにくつろぐのに、夫の実家に着いた瞬間から急に背筋を伸ばすのです。
同じ「実家」なのに、ここまで態度が違うのが不思議でなりませんでした。

おふくろの味を聞いてみた

そんなある日、ふと聞いてみました。
「あなたにとってのおふくろの味って、何?」
夫は少し考えたあと「うーん、特にないな」とひと言。
義母の味と思えるメニューが思い浮かばないという答えでした。
私の実家では母が何でも美味しく手作りをしてくれるのでそれが楽しみだけれど、夫の実家では義母は料理が好きではないし、「作る」くらいなら外食に連れて行ってあげたいと思うとのこと。

その瞬間、頭の中に疑問が浮かびました。
夫にとって義母は『何かしてあげなければならない人』でも、私や母は『何かしてくれる人』?
そう思うと、複雑な気持ちでした。

夫が一番くつろげる場所

母の作った料理を頬張り、満足そうに横になる夫を見ていると、思わず苦笑してしまいます。
母も「よく食べるねぇ」とうれしそう。
私もその光景を見ながら、どこか不思議な気分に。
この家で夫が安心しているのは悪いことではないけれど、ちょっと居心地が良すぎるのかもしれません。

普通は自分の実家でそうなると思うのだけれど……。
実家でもこういう姿を見せられないのかな?
なんとなく聞きづらいことなので今もそのままなのですが、人によって実家との関わり方は様々なんだということを実感しています。

【体験者:50代女性・筆者、回答時期:2025年10月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:Kiko.G
嫁姑問題をメインテーマにライター活動をスタート。社宅生活をしていた経験から、ママ友ネットワークが広がり、取材対象に。自らが離婚や病気を経験したことで、様々な悩みを持つ読者を元気づけたいと思い、自身の人脈や読者の声を取材し、記事として執筆。noteでは、糖尿病の体験記についても発信中。

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