飲食店で働く筆者の知人Mさんの体験談です。 アツアツのハンバーグを提供時、お客様とのわずかなコミュニケーション不足が重大な事故につながりました。この出来事から、お店とMさんが学んだ安全への大切な教訓をご紹介します。
画像: 飲食店で“イヤホンを外さない客”に「あぶないッ!!」→ 提供しようとした店員に『思わぬ悲劇』が

イヤホンをつけたお客様

Mさんは地元で大人気の、ハンバーグがおいしいお店でランチタイムのパートをしています。

そのお店はハンバーグをアツアツの鉄板にのせて提供するスタイルで、鉄板の上に置かれた焼き石で自分好みの焼き加減を調節できるのも人気の理由でした。

ある日のランチタイムの終わりごろ、Mさんが忙しく店内を動き回っていると、ひとりの若い女性が来店しました。
「いらっしゃいませ! 1名様ですか? 」
「……」
Mさんが声をかけても女性はスルー。聞こえなかったかな? とMさんがその女性にもう一度話しかけようとして、あることに気づきました。
「あ、イヤホン」
そのお客さんはイヤホンをしていて、かすかに音漏れがするほど大音量で音楽を聴いている様子。
「こちらにどうぞ」
1人客だったこともあり、周囲に他のお客さんのいないカウンター席に案内しました。
女性客は無言のまま席につき、メニューを見て、ハンバーグを指さして注文しました。

アツアツのハンバーグが……

まもなくハンバーグができあがり、Mさんは鉄板にのったハンバーグをカウンター席へ持っていきました。

しかしそこで問題がひとつ。アツアツの鉄板を持っているので、いつもカウンター席のお客様には必ず後ろから声を掛けて注意を促すのですが、この女性客はイヤホンをしてスマホを見ています。

「恐れ入ります、お客様。ご注文の品をお持ちしました」
「熱い鉄板を置かせていただきますので、お気をつけください」
Mさんは何度か大きめに声を掛けて女性客がチラリとこちらを見たのを確認すると、細心の注意を払い、女性客の左側からゆっくり回りこむように商品を置こうとしました。

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