誰かと親しくなればなるほど、その関係を当たり前のものだと思ってしまいがちです。でも、親しいからこその「境界線」は、どんな間柄にも必要なのかもしれません。今回は筆者の友人が、ママ友とのエピソードを聞かせてくれました。
画像: 彼氏最優先になったママ友。「息子のために、代わりに行ってきて」身勝手な要求に「さすがにナシでしょ!」

シングルマザーのママ友に彼氏ができて……

仲良しのママ友のA子に「実は、彼氏ができたの」と打ち明けられたときは、自分のことのように嬉しく思いました。

A子はシングルマザーで、いつも愚痴や不安を聞いていたので心配していましたし、友達として、幸せを応援したい気持ちでいっぱいでした。

これでA子も心穏やかに幸せに過ごせる、と、ホッと胸を撫で下ろしたのを覚えています。

「ちょっとだけお願い!」が当たり前に

でも、その幸せが加速するにつれ、A子の「彼氏最優先」モードがどんどんエスカレートしていきました。

A子の子どもとうちの子どもを我が家で一緒に遊ばせていたはずが、突然「急に彼と会えることになって! お願い!」と、当然のように子どもだけを置いて出かけてしまうようになっていったのです。

最初は快く送り出していましたが、さすがに運動会の日に「今日デートで行けないけど、ビデオ撮影お願いね!」と連絡が来たときは、正直ドン引きでした。

ありえないお願い

そんな我慢の積み重ねがついに限界を超えたのは、あるとんでもないお願いをされたからです。

それは「悪いけど、うちの息子の個人懇談、代わりに行ってくれない?」というものでした。

冗談かと思い聞き返すと、「彼との3ヵ月記念日なの! 先生に、もう今から日程変更は無理って言われちゃって」と悪びれる様子もありません。

「個人懇談だよ? 親が行かなくてどうするの!」と思わず声を荒らげた私に、A子は「同じクラスだし、いいでしょ? 先生の話なんてあとで聞けばいいし、適当に聞いといてくれればいいから」と信じられない言葉を返してくる始末……。

もう元の関係には戻れない

もちろん、そのお願いはきっぱりと断りました。
すると、A子は明らかに不機嫌な声に。その態度に、私の中で何かがプツリと切れてしまったのです。

今まで大変な時は支え合ってきたつもりだったけど、それは私の思い込みだったのかもしれない。
彼女にとって私は、ただの都合のいい“代打”要員だったのでしょうか。

悲しいけれど、もう以前のように彼女と笑い合うことはできないと感じ、今は距離を置いています。

【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2025年6月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:藍沢ゆきの
元OL。出産を機に、育休取得の難しさやワーキングマザーの生き辛さに疑問を持ち、問題提起したいとライターに転身。以来恋愛や人間関係に関するコラムをこれまでに1000本以上執筆するフリーライター。日々フィールドワークやリモートインタビューで女性の人生に関する喜怒哀楽を取材。記事にしている。

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