子どもを何よりも大切に思う気持ちは当然。しかし、時に自分のプライドが、その大切な存在を危険に晒してしまうこともある。
今回は筆者の知人A子さんの、忘れられない夏の思い出をご紹介します。自立したいという強い思いが、予期せぬ事態を引き起こしてしまった物語です。

本当にごめんなさい。自分のプライドより、あなたが一番大切なの

息子は親の背中を見て、幼いながらも気を遣ってくれたのでしょう。

少しでも節約しようと、冷房なしで汗だくで過ごすうちに、みるみるうちに体調が悪くなったので、慌てて実家に電話をして、助けを求めたのでした。

実母は看護師だったので、すぐに応急処置をしてくれました。
処置が早かったからか、息子は幸いにも徐々に体調回復しました。

「生活が苦しいけど、一人で頑張りたいという気持ちは分かる。でも、それを子どもに押し付けるのは違う」

実母にそう言われ、A子さんは涙が止まりませんでした。
意地を張るより何より、息子を優先しないといけなかったのに。

その後、A子さんは実家へ帰ることを決意しました。
実家は驚くほど快適で、仕事で遅くなる時は息子の世話もしてくれます。
なおかつ、大人の目が増えたということが、本当に安心できることでした。

それ以来、息子が無茶をすることはなくなりましたが、毎年夏になると思い出しては猛反省しています。
二度とこんな目には合わせないと、強く心に決めています。

【体験者:40代・OL、回答時期:2025年5月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Yuki.K
飲み歩きが趣味の元キャバ嬢。そのキャリアで培った人間観察力でコラムを執筆中。すっと人の懐に入ることができる天然人たらしが武器。そのせいか、人から重い話を打ち明けられやすい。キャバクラ勤務後は、医療従事者として活躍していたが出産を機に退職。現在はこれまでの経験で得た人間関係を取材に生かし、主に女性の人生の機微を記事にするママライター。

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