毎朝、息子のために早起きをしてお弁当を作っているA美さん。親の心子知らず、当の息子はそれを恥ずかしがり、コンビニ弁当を持っていきたいと言い出し――? 母の愛情に、あたたかな気持ちになるエピソードです。

母の愛情弁当
私は、中学2年生の息子を持つ主婦です。
毎日持たせるお弁当にはこだわっていて、彩りやバランスを考えながら、愛情をこめて作っています。
育ち盛りの子がお腹いっぱいになるように、おかずたっぷりのお弁当。
朝早いのは辛いですが、息子のためと思うと頑張れるのです。
「コンビニ弁当のほうがいい」
ですから息子に、「お母さんの弁当なんて恥ずかしい! 」と唐突に言われたときは、ショックでした。
「みんなコンビニ弁当だよ! 」と息子。
たしかに、最近のコンビニ弁当はとても美味しく、種類も豊富で魅力的ですよね。
通学途中、コンビニでお弁当を買ってくるお友達も多いらしく、息子はそれに憧れているようでした。
でも、添加物が気になる母としては、できれば手作りのお弁当を持たせたい。
しばらくの間、毎朝攻防戦が続きました。
お弁当を作る私の背中に、「だからコンビニで買うってば。作らなくていいから、お金頂戴よ」という、息子の文句が突き刺さります。
それでも私は、黙々とおかずを詰めていました。
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