子どもは見ていないようで実は親の表情をよく見ていて、そこから多くを感じ取っているようです。
子どものひと言から大切なことに気づかされた、筆者の知人の香織(仮名)さんからお話を聞きました。

思いもよらない健のひと言

ある日の夕食後、食器を洗っている時に、翌朝の康史の登校のことが頭をよぎりました。

泣き叫んで嫌がる康史と、康史を無理やり小学校に連れて行く自分の姿。
(また明日も、あの子を無理やり連れて行かなきゃいけないの? 私はいつまでこんなことを続けるんだろう……)

気づかないうちに食器を洗う手が止まり、窓の外をボーッと眺めていました。

すると健がそっと近づき、私の隣に立っていたのです。

健がニコニコしながら私にこう言いました。

「お母さん、ボクは明日も休まずに学校に行くから心配しないでね」

子どもの言葉に気づかされた

その瞬間、心臓がギュッと締め付けられるような思いがしました。

普段からわがままも言わず、明るく振る舞って家の雰囲気を盛り上げようとしていた健。それは彼が元気だったからではなく、疲れ切った私を心配した健なりの気遣いだったのです。

私は、学校に行けない康史のことで頭がいっぱいになり、一番近くで私を支えようとしてくれていた健の健気さ、そして康史本人の苦しみに、全く目が向いていませんでした。

「ごめんね、健。ありがとう」

それから、私は康史を無理やり学校に行かせることをやめました。
「学校に行かなくても、この子が笑っていられればいい」
そう決めて肩の力を抜いた途端、不思議なほど心にゆとりが生まれ、康史との間にも穏やかな会話が戻るようになりました。

健のひと言が私に大切なことを気づかせてくれたのでした。

【体験者:40代・パート、回答時期:2024年11月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

Itnライター:K.Sakura
セラピスト・販売員・介護士の職を通じて常に人と関わる職務経験から得た情報を記事化するブロガーを志す。15年ほど専業主婦兼ブロガーとして活動するも、モラハラな夫からから逃げるために50代にして独立。母としては、発達障害のある子どもの育児に奮闘。自分の経験が同じような状況に悩む人の励みになって欲しいと思い、専門ライターに転身。アラフィフでも人生やり直しができることを実感。

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