子供に習い事をさせていると、どうしても周りの子と比較してしまいがちです。ただ、その親の思いは子供にとって大きな負担になってしまいます。今回は習い事のことで子供を傷つけてしまい、後悔した経験のある筆者の知人Aさんに話を聞いてきました。
画像: 習い事の進級テストに落ち続ける小3息子。「やる気あるの!?」と責めてしまった私に、涙声で語った事

進級テストに落ち続けた息子

私は小学3年生の息子を育てている母親です。息子は幼稚園の頃から大好きな水泳を続けているのですが、級が上がるにつれて進級テストに落ちることが増えてきました。

そして、最近25メートル平泳ぎのテストで3回も連続して落ちてしまった息子。同時期に始めた子がどんどんバタフライに進む中、息子はひとりだけ平泳ぎの級に取り残されてしまったのです。

言ってはいけない言葉

「どうしてうちの子だけ置いてけぼりなの?」

そのとき私はテストに落ちた息子に対して、イライラが止まりませんでした。

感情が抑えきれなくなった私は、帰ってきた息子に「やる気あるの!? 何度も落ちてお金がもったいないじゃない!」ときつく叱ってしまったのです。

息子の成長

私の怒った様子を見た息子は、とても悔しそうな顔をしました。そして涙を堪えてこう言ったのです。

「一番悔しいのは俺だよ。でも水泳は辞めたくない! みんなより遅れたとしても、一番上の級に行くのが俺の目標なんだ」

昔から内気だった息子。こんなに強く自己主張したのは初めてのことだったので、私はとても驚きました。息子は水泳を通して、確実に精神的に成長していたのです。

焦らず支えてあげよう

そもそも私が息子に水泳を始めさせたきっかけは、喘息だった息子の症状を改善させたいと思ったから。

最初は健康になってくれればいいと思っていたのに、気付けば「早く上の級に合格してほしい」と高望みするようになり、その思いが息子を苦しめてしまいました。

上手に泳げるようになるのはもちろん大切なことです。ただその一方で、好きなことを一生懸命続けることも、とても大切なことだと息子に気付かされました。

私が息子にした発言は、本当に親として最低だったと心から反省しています。これからは息子の成長を焦らず温かい目で見守っていきたいと思います。

【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2024年10月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:花澤ひかる
主婦ライター。ママ友たちからの悩みを聞くうちに、この声を世に届けたいと、ブログなどで活動を開始し、現在はltnライターに転身。主婦目線を大事に、ママ世代へのフィールドワークと取材を行い、そのリアルな思いをコラムにすることをライフワークにする。

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