少しでも稼ぎたいけれど、子どもが小さいうちは、急な体調不良などでどうしても休みがちになることも。ただでさえ気まずいのに、職場に意地悪な人がいるとさらに悩みは尽きません。
今回は、筆者の知人女性Yの職場での体験談をご紹介します。
画像: 「誰かさんは急に休むから困るわ」子育て兼業ママを追い詰めたベテランパート! ブーメラン発言で撃沈

困ったベテランパート

Yは小学生の子どもを持つママ。家の近くの工場で、扶養内のパートを始めました。
同僚は子育てを終えた先輩ママばかりで、Yの事情にもすぐに理解を示してくれました。
子どもの急な発熱にも「みんな通ってきた道、気にしないで」と快く対応してくれます。時給は安いけど、良い職場に巡り合えたと家族も喜んでいました。

ところが、そんなYの働き方に文句を言う人が一人……。ベテランパートのMです。
Mはいつもムスッとして、直接は言わないけれど、まるで独り言のようにYだけに聞こえる嫌味を飛ばしてきます。
「誰かさんは急に休むから困るわ」「一人だけ残業もしないでさ」
Yは悩み、同僚に相談することにしました。すぐに問題となり、上司を通して注意されたM。
しかしMは反省するどころか「私は言ってない、Yが嘘をついている」と逆ギレ。
さらにその後Mは、すれ違いざまにYをにらみ「このチクリ魔!」と呟くようになり、Yはますます追い詰められました。

もう辞めた方がいいのかも?

休みが多いことに負い目を感じていたYは、ついに「もう辞めたほうがいいのかも」と退職を決意し、同僚に相談しました。
しかし「絶対にYを辞めさせない! いい方法がある、任せて」と同僚に引き止められます。

その日の仕事終わり、Yは給湯室に呼ばれました。
そこには、Mとパートリーダーの姿が。Yが来たのを確認し、リーダーが口を開きます。
「Mさん、お姑さんの介護で午前中しか働けなかった時期があったよね。そのとき、誰かあなたに文句言った?」

狭い給湯室の中で響く、リーダーの低い声。
びくっと肩を震わせ、蚊の鳴くような声で「いえ、誰も」と呟くM。
リーダーはピシャリと「そうよね。あなたも周りに助けられてきたんだよ、そのことを忘れないで」と言い放ちました。Mはうつむき、小さくうなずきます。

Mに悪気はなかったのかもしれませんが、それ以降はすっかり大人しくなりました。
働きやすくなった環境で、Yは今まで以上に仕事に励み、二年後には若手リーダーとして活躍する存在になりました。

【体験者:30代・女性主婦・回答時期2024年2月】

※本記事は執筆ライターが取材した実話に基づいています。ライターがヒアリングした内容であり、取材対象者の個人が特定されないよう、固有名詞など変更を加え構成されています。

ltnライター:N.tamayura
長年勤めたブラック企業を退職し、書くことを仕事にするために転職した駆け出しライター。在職中に人間関係の脆さを感じた経験から、同世代に向けて生き方のヒントになるような情報を発信すべく、日々リサーチを続けている。


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