働く親として、家事と育児、仕事のバランスを取るのは本当に大変なことですよね。幼い子の子育て中のA子も、仕事を始めてその大変さを痛感したそうです。
今回は、筆者の知人A子から話を聞きました。

再びの「お腹痛い」に隠された本当の理由

検査の結果、異常なし。

A子はホッとする反面、「何が原因なんだろう?」と困惑していました。そんな彼女に主治医の先生は優しく話してくれました。

「お子さんのお腹の痛みは、心の不安から来ることもありますよ。慣れない幼稚園生活で、知らず知らずのうちに緊張しているのかもしれません。お母さんがそばにいて、ゆっくり休ませてあげてください」

と。A子はハッとしました。

仕事に追われ、長男の心の不調に気づいていなかったのです。

家に戻り長男をベッドに寝かせ、優しくお腹に手を当てました。

すると、長男は安心したような表情で、

「ママにお腹触られると、痛くなくなるんだよ。なんでかな?」

と不思議そうにつぶやきました。

その瞬間、A子の目から涙が溢れました。

「元気だから大丈夫」と過信していた長男も、慣れない幼稚園生活で必死に頑張っていたのだと気づいたのです。

自分のことでいっぱいいっぱいで、長男の心の疲れに気付けなかった自分を深く反省しました。

今しかない子どもとの時間を大切にしたい!

A子は、「もう二度と、子どもたちとの時間をおろそかにしない」と心に決めました。

子どもたちが小さい今だからこそ、一緒に過ごせる時間を大切にしたいと思ったのです。

それでも、ママはいつだって忙しいもの。

全部を完璧にやるのは難しいけれど、できる範囲で、今この瞬間の大切さを忘れずに毎日を過ごしていきたいと思ったA子でした。

【体験者:40代・女性主婦、回答時期:2024年9月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Yumeko.N
元大学職員のコラムニスト。専業主婦として家事と子育てに奮闘。その傍ら、ママ友や同僚からの聞き取り・紹介を中心にインタビューを行う。特に子育てに関する記事、教育機関での経験を通じた子供の成長に関わる親子・家庭環境のテーマを得意とし、同ジャンルのフィールドワークを通じて記事を執筆。

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