新しくオープンした美容院に行くとなると、美容師さんの腕や自分との相性もわからないのでちょっとドキドキしますよね。今回は、そんな新しい美容院で大ハズレを引いてしまった経験のある私の知人Hさんのお話です。

エライ人登場

「この度は誠に申し訳ございませんでした!」
Hさんが美容院に行くと、ピシッとしたスーツ姿の男性が深々と頭を下げました。その後ろには店長らしき男性と、昨日の美容師が小さくなって頭を下げています。

どうやらこのスーツ姿の男性は本部の人のようで、昨日の美容師はというとHさんがクレーム電話をした後にかなり叱られたのか、すっかりしょげています。
「すぐにお直しをさせていただきます!」
店長がHさんを席に案内し、カットのやり直しをしてくれました。

「あの、クセ毛ってカットしづらいんですか?」
Hさんがそう尋ねると、店長の男性はあわてて首を横に振りました。
「クセ毛を活かすようなスタイルにするのが僕たちの仕事です。昨日は本当に失礼しました」

さすが店長、昨日の美容師とは全く違う、素敵なスタイルに仕上げてくれたといいます。

その後Hさんが二度とその美容院に行くことはありませんでしたが、ふと思い立ってその美容院のホームページを見てみると、スタイリスト一覧に例の若い美容師の姿はなかったそうです。

美容師の腕や相性も大事ですが、まずは礼儀やサービス精神を持って接してもらいたいものですね。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:齋藤緑子


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