筆者の友人I子が、子どもの習い事で知り合ったママ友は、夫が大手企業に勤めていることを理由に何かと上から目線で話していました。そんなママ友が、I子に媚を売るようになったワケとは──!?
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うちの夫は大手企業に勤めてる

I子は30代の主婦。子どもの習い事を通じて知り合ったママ友のY子とは、時々ランチをする仲でした。Y子の夫は、誰もが知る大手企業に勤めており、そのことは会話の中でもよく出てくるY子の自慢でした。

「うちの夫、今度海外赴任になるかもしれないの」「大手って福利厚生が全然違うよ。うちではそれが普通だから」
I子が「すごいね」と返すと、Y子は毎回嬉しそうに笑います。

ある日、I子の夫R平の話題になり「R平さんって、どんな仕事してるんだっけ?」とY子が尋ねてきました。「建築関係の会社員だよ」と答えたI子。

するとY子は「そうなんだ。うちは大手だから、社名を言っただけでどんな仕事してるか分かっちゃうのよね」と、また自慢話に持ち込もうとするY子に、I子は苦笑いしながら聞き流しましたが、内心では少しモヤモヤしていました。

何を話しても『自慢話』で返される

その後もY子は「夫の会社の保養所、すごくいいのよ」「やっぱり安定している会社っていいわよね」と、何かにつけて「大手企業だから」という話を挟んできます。I子が「夫も最近忙しそうで」と話せば「大手はもっと忙しいよ。でも、その分ちゃんと評価もされるから」と返される始末。

「もう夫の仕事の話はなるべく避けよう」と思っていた矢先、珍しくY子がI子の夫の仕事内容について興味を持ったようで、R平の仕事について少しだけ話すことにしました。

自分の話に夢中で気付かなかった新事実

「実はうちの夫、設計の仕事をしてて、去年出来た◯◯町の施設とか、海外の案件にも関わってるみたいなんだ〜。よく娘に『ここは俺のアイデアが採用されてる』って言ってカッコつけてるの」と話したところ「ちょっと待って。R平さんって、もしかして……」と、Y子の表情が変わりました。

Y子が知りたがったので、I子が夫の勤務先の会社名を伝えると「えっ!! 知ってる!!」と、Y子はスマホを握ったまま固まりました。実はR平の勤務先は、Y子の夫の会社が重要な取引先として関わっている企業だったのです。

その事実を知り、Y子は急に姿勢を正して「そうだったんですね。知らなくて、今まで失礼な話し方をしてしまって、すみませんでした」と、それまでのくだけた口調から一転、丁寧な言葉になりました。I子は思わず「いやいや、いきなりどうしたの」と苦笑い。

後日、Y子は「夫が大手勤務っていうだけで、ちょっと人を下に見てしまってたかもしれない。ごめんね」と謝ってきました。それ以来、Y子が夫の会社を引き合いに出して、優劣をつけるような話をすることはなくなりました。

筆者の見解

会社名や肩書き、年収などは、その人の一部分にすぎません。相手の背景をよく知らないまま、「自分のほうが上」と決めつけてしまうと、思わぬところで恥ずかしい思いをすることもあります。人を見るときこそ、肩書きではなく、その人自身の言葉や普段の姿勢を見ることが大切なのだと感じたエピソードでした。

【体験者:30代、女性、主婦、回答時期:2026年7月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

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