
「始業30分前」が当たり前?
「始業30分前には来る」「飲み会は全員参加」。筆者の知人Aさんの職場には、そんな昔ながらのルールを社員に求める60代の上司がいました。
上司は「昔は始業30分前に来るのが常識だった」「飲み会を断るなんてありえない」と考えるタイプ。9時始業でも8時半には席につき、仕事終わりの飲み会にも参加するのが当然だと言います。
Aさんも波風を立てたくなくて、早く出社し、飲み会にも参加していました。
「昔から」で我慢する日々
ところが、家庭との両立が難しくなり、ある時「今日は定時で帰らせてください」と伝えると、上司からは「昔からみんなそうしてきたんだから、あなたもできるでしょう」と言われました。
Aさんは何も言い返せませんでした。同僚たちも疑問を感じながら、上司に逆らうことができずに従っていました。
若手社員の一言で空気が変わった
そんな職場の空気を変えたのは、30代の若手社員でした。
ある日、上司が「明日は30分前に来るように」と言ったところ、その社員が冷静に尋ねました。
「それは就業規則に書いてありますか?」
上司は答えられません。
すると若手社員は「会社として必要な業務なら、勤務時間として扱うべきではないでしょうか。飲み会への参加も、仕事上の義務なんですか?」と続けました。
反抗的な態度ではなく、あくまで会社のルールを確認しただけ。それでも上司は何も言い返せず、会社として確認することになりました。
「昔から」ではなく「今」に合わせて
その結果、始業前の早出や飲み会への参加は強制しないことに。必要な仕事がある場合は、勤務時間として扱うことも明確になりました。
Aさんは若手社員に「言ってくれて本当に助かった」と感謝を伝えたのです。
筆者の見解
「昔からそうしてきた」という理由だけで、今の社員に同じことを求める必要はありません。時代が変われば、働き方も変わります。
大切なのは、誰かを責めるのではなく、「それは必要なルールなのか?」と冷静に確認すること。声を上げるのは勇気がいりますが、一人の疑問が、職場全体をラクにすることもあるのです。
【体験者:40代・女性会社員、回答時期:2026年8月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。


