「孫の名前には、必ずこの字を使って!」。妊娠の報告をしただけなのに、義母から返ってきたのは、まさかの“命名指令”でした。知人の体験談をご紹介します。
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名前はもう決まっている?

妊娠5カ月に入り、夫と義実家へ報告に行った日のことです。

初孫ということもあり、義両親は妊娠をとても喜んでくれたのですが、その直後、義母が「男の子なら『郎』、女の子なら『子』。うちの家系では代々この字を入れるの」と言い出しました。

「名前は夫婦で相談して決めたいと思っていて……」と伝えましたが、義母は聞く耳を持たず、「出生届を出す日は絶対に大安にしてね」と提出日まで指定。

私は内心かなり戸惑ったのですが、夫は「うちは昔からそうらしいよ」と苦笑いするだけでした。

「うちの家の子らしくない」と言われ

それからも義母は、何度も「名前は決まった?」と連絡してきました。

夫と2人で考えた名前を伝えると、「その名前じゃ、うちの家の子という感じがしないわ。第一、入れなきゃいけない字を使ってないじゃない!」ときっぱり拒否。

「せっかく跡取りになるのに、親だけで勝手に決めないでね」とまで言われる始末。

夫に相談しても、「まぁ、母さんがそこまで言うなら、候補くらい合わせてもいいんじゃない?」と弱気な返事。
お腹に手を当てながら、「私たちの子なのに……」と、なんとも言えない気持ちになりました。

義父が明かした意外な過去

悩んだ私は、思い切って義父に相談することにしました。

すると、義母がこだわる「家の伝統」に関して意外な事情があったことが判明。
実は、義母自身も、父親から「男の子ならこの字を使え」と言われ、それを守ってきただけだったそうです。

義父は「息子の名前も、本当は夫婦で決めたかった」と打ち明けました。
でも義父は婿養子だったこともあり、義母の父親には強く言えなかったのだとか。

伝統を守るより大切なこと

その後、義父は「今まで何も言えなくてすまなかった」と私に詫び、義母には「自分が我慢したからといって、次の世代まで同じ思いをさせなくていいだろう」と伝えてくれました。

夫も初めて義父の本音を知り、思うところがあったのか、「俺たちの子どもだから、俺たちで決めるよ」と義母に宣言。

義母は「昔からの伝統なのに!」と反発しましたが、最終的には義父の「その伝統を始めた人はもういない。今生きている家族が納得できる名前をつければいい」という言葉で説得され、渋々ながら受け入れてくれました。

体験者の声

名前は、両親から子どもへの最初のプレゼントです。
義父が間に入ってくれたことで、次の世代を縛る伝統を持ち越さずに済み、ホッとしました。

【体験者:30代・女性・会社員、回答時期:2026年7月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

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