
父が急病で緊急入院
離れて暮らす父が突然倒れ、緊急入院したと母から連絡がありました。
慌てて病院に駆けつけると意識がなく、たくさんの管をつながれている父の姿が。近場に住んでいる弟にもすぐ連絡したものの、電話の後ろではパチンコ屋の音がしていました。
「姉ちゃんたちいるんだろ? 俺行かなくてもいいよな」
そう言って、電話はぷつりと切れました。
意識を取り戻して! 母と病院へ通い詰める
医師からは「意識を取り戻すためにも、たくさん話しかけてあげて」と言われました。
仕事や家事、育児の合間を縫って、母とともに何度も何度も病院へ通います。しかし、弟はたったの一度も見舞いには来ませんでした。
腹立たしく思いますが、弟は昔から自分勝手で家族に対してもやりたい放題。今は父のことを……と思い、我慢しました。
元気になった父が提案した“家族会議”
約1か月後、父が意識を取り戻しました。
その後のリハビリの甲斐あって順調に回復し、ついに退院。そして、今回のことを受けて父は私たち姉弟に「相続について話しておきたい」と言い、家族会議を開くことになりました。
見舞いに来なかった弟はニヤニヤしながら「元気そうじゃん」とやって来たのです。
体験者の声
そして告げられたのは、遺産のほとんどを姉である私に渡すという内容でした。
遺産がもらえるものと思っていた弟はもちろんごねます。しかし、父はきっぱりと言いました。
「耳は聞こえていたんだよ。おまえが一切見舞いに来なかったことは知っている」
「学費の負担も大きかったし、おまえは家族にたくさん迷惑もかけてきただろう」
「ごねると、本当に一切ゼロにするぞ」
最終的に、弟は黙ってしまいました。
姉として我慢することも多かった一方で、そのお詫びを遺産という形で示してくれた父。今までの苦労が報われたように感じた出来事でした。
【体験者:40代・女性会社員、回答時期:2026年2月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。


