
可愛い孫
私には3歳になる孫がいます。
シングルで頑張って育ててきた息子が独立・結婚し、孫が誕生。
孫は私にとって目に入れても痛くない存在でした。
お祝いやイベントのプレゼントなどは欠かさず、息子夫婦が仕事で多忙な時には、預かったりすることもありました。
年齢的・体力的に「キツイなぁ」と思うこともありましたが、それでも孫の可愛さは格別だったのです。
子育てへの不満
とにかく孫ファーストだった私は、そのうち息子夫婦の子育てが気になりだしました。
仕事の忙しい嫁はレトルト食品や出来合いのおかずを食べさせることも多く、孫は私の手作りの料理を食べると「ばぁばのご飯、おいしいね!」と言うことが多かったのです。
孫は食べ物の好き嫌いが多かったため、苦手を克服する工夫もしない嫁に不満が募りました。
孫がうちで食事をするときは、息子が小さかった頃のレシピを思い出し、好き嫌いを克服できるように試行錯誤。
嫁に直接注意することも増えましたが、私は孫のことを思い、心を鬼にしてアドバイスをしているつもりになっていたのです。
息子の一言
そんなある日のこと。
珍しく息子が一人で実家に帰ってきました。
険しい顔をした息子は、言いにくそうに「うちのやり方に口を出すのはやめてほしい」と言い出しました。
私は「良かれと思ってやっている」と言ったのですが、息子から言われたセリフに私は心底衝撃を受けたのです。
「母さんはおばあちゃんと同じことしてるよ?」
離婚の原因
私が離婚したのは、息子が8歳の頃。
教育方針や家計のことにまでいちいち口出しをしてくる義母とうまくいかなくなったことが原因でした。
「あなたのしつけが悪い」「母親として失格」「孫がかわいそう」など、義母の暴言は今でも許せないほど心に残っていました。
私は息子に指摘され、離婚の原因になった義母と同じことをしている自分にハッとしたのです。
体験者の声
かつて義母の存在に苦しんだ自分が、今度は同じように息子夫婦を苦しめていた……この事実は私にとって、とてもショックでした。
「自分がされて嫌なことはしない」と息子に教育してきたことが、恥ずかしくなったほどです。
今でも孫は大切で可愛い存在ですが、適度な距離を保ち、過度な干渉はしないように心がけていこうと思っています。
【体験者:50代女性・会社員、回答時期:2026年8月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。


