
待ち合わせのハプニング
以前、婚活をしていた頃の出来事です。
結婚相談所で出会った男性と、3回食事を重ねるうちに「この人とお付き合いしたい」と思うようになりました。
そして迎えた4回目のデート。彼が予約してくれたのは、高級なレストランでした。
「きちんとした服装で行こう」と事前に購入したワンピースを着て、いつもより早めに家を出ました。
待ち合わせは午後5時。しかし、最寄り駅へ着くと電車の遅延が発生していたのです。
私はすぐに遅れるかもしれないと連絡すると、「大丈夫ですよ。気をつけて来てくださいね」と返信が届き、ホッと一安心。
ようやく電車に乗れて、待ち合わせ場所へ到着したのは午後5時5分。
「すみません、お待たせしました」
そう言って駆け寄った私は、彼の表情を見てあぜんとしました。
豹変した彼
先ほどまでメッセージでやさしく返信してくれていた人とは思えないほど、険しい顔をしていました。
そして開口一番、彼は冷たく言ったのです。
「レストランは僕がキャンセルしました」
意味が分からず固まる私に、さらにこう続けました。
「キャンセル料は、あなたが払ってください」
私は理解できないまま彼について行き、レストランでキャンセル料を支払うことになったのです。
彼の後姿を見て
「たった5分なのに」
「事前に伝えていたのに」
そんな思いだけが頭を巡りました。
もちろん、駅に着いた時点でもう一度連絡していれば、もっと丁寧だったのかもしれません。
それでも、キャンセル料まで支払わせる対応には理解が追いつかず、ショックで言葉が出ませんでした。
支払いが終わると、彼は「失礼します」とだけ言い残して、その場を去っていきました。
一人取り残された私は、悔しさと悲しさで涙が止まりませんでした。
体験者の声
後日、この出来事を友人に話すと、「そんな人だと交際前に分かって良かったね」と慰めてくれました。
私も「あのときは本当に傷ついたけれど、もし結婚してから相手の本性を知っていたら、もっとつらい思いをしていたかもしれない」と考えるようになりました。
遅刻は確かに避けるべきマナー違反です。しかし、予期せぬトラブルが起きたとき、相手の反応によって「生涯のパートナーとしてふさわしいか」が見えてくるのも事実です。
今でも忘れられない、苦いけれど大切な気づきとなった婚活の思い出です。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2026年7月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。


