A子さんが結婚記念日に欲しかったのは、高価なプレゼントではありませんでした。「覚えていてくれた」という、その気持ちだけで十分だったのですが……。
画像: 10年目の結婚記念日を忘れた夫。「何の日だっけ?」後日「本当にごめん」驚きの提案をされて

10年目の結婚記念日に抱いた小さな期待

結婚して10年目の結婚記念日を迎えた私は、少しだけ期待していました。節目となる大切な日だったため、夫の好きな夕食を用意し、子どもを寝かしつけて帰宅を待っていたのです。特別なプレゼントはいりません。ただ、「結婚記念日おめでとう」の一言だけは聞けると思っていました。

「何だっけ?」の一言に胸が締め付けられた夜

ところが、夫は帰宅すると普段通りに夕食を済ませ、お風呂に入り、そのままゲームを始めました。私は軽く「今日、何の日か分かる?」と聞いてみましたが、返ってきたのは「何だっけ?」の一言。その瞬間、結婚記念日を完全に忘れていたことが分かったのです。仕事で忙しかったのは理解できます。それでも、大切な日を覚えていてもらえなかったことが悲しく、一生懸命準備した時間までむなしく感じてしまいました。

思い出の場所への旅行というプレゼント

しかし、数日後、夫は「本当にごめん」と謝ってくれました。そして、自分の個人資産で家族旅行をプレゼントしたいと言ってくれたのです。行き先は、夫婦で付き合っていた頃に訪れた思い出の沖縄の離島でした。実は私自身、いつか子どもたちも連れてもう一度行きたいと思っていた場所だったため、その言葉を聞いた瞬間、うれしさが込み上げてきました。忘れられた記念日は悲しかったものの、私のために考え、行動してくれた気持ちは素直に受け取りたいと思えたのです。

悲しさは思い出へ、夫婦の絆は少し深まった

もちろん、結婚記念日を忘れられた事実が消えたわけではありません。それでも、旅行の計画を立てる時間や、家族で思い出の地を訪れて笑い合った時間のおかげで、落ち込んでいた気持ちは少しずつ和らいでいきました。あの夜は「私だけが大切に思っているのかな」と寂しく感じましたが、夫なりに反省し、形にして気持ちを伝えようとしてくれたことが何よりうれしかったです。完璧な夫婦ではありませんが、失敗したあとに向き合うことの大切さを改めて実感した出来事になりました。

筆者の見解

記念日を忘れられた悲しさは消えないかもしれませんが、その後の旦那さんの行動が心を少しずつ、A子さんのことを癒やしてくれたようです。夫婦にとって本当に大切なのは、失敗しないことではなく、失敗したあとにどう向き合うかなのかもしれませんね。

【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2026年7月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:ichika.K
2児の育児を機に、ママの悲喜こもごもを描くライターとしての活動をスタート。子育てメディアなどの執筆を経て、独立し現在はltnでコラムを連載中。大手企業の総合職でのOL経験、そこから夫の単身赴任によりワンオペでの育児を行った経験から、育児と仕事を両立するママの参考になる情報を発信すべく、日々情報をリサーチ中。

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