
子どもたちとの交流イベント
E子は50代の主婦です。子育てを終えた現在は、地域のボランティア活動に参加しており、月に2回ほど小学校で子どもたちとの交流イベントを手伝っています。
ある日、休憩時間に子どもたちと雑談をしていた際、健康についての話題になりました。すると一人の女の子が「お腹が痛い時は無理しないで保健室に行くように先生から言われてるよ」と話してくれました。
その何気ない一言に、E子は思わず驚いてしまいました。
「生理痛くらい我慢しなさい」が当たり前
というのも、E子が中高生だった頃は、生理痛を理由に休んだり保健室へ行ったりすることに強い抵抗があったからです。当時は「生理は恥ずかしいこと」「周囲に知られてはいけないこと」という空気がありました。
実際にE子も、授業中に冷や汗が出るほどお腹が痛くなった経験があります。しかし勇気を出して先生に相談すると「生理痛くらい我慢できるだろ」「みんな乗り越えてるんだから」と言われてしまい、休む理由として許されませんでした。
結局、その日は痛みに耐えながら授業を受け続けることに。周囲の大人も同じ考え方だったため「自分が弱いだけなんだ」と思い込み、不調を口にすることすらしづらくなっていきました。
周りの反応にびっくり
その話を交流イベントで一緒だった若い女性職員に伝えたところ、驚いた表情で「えっ、今なら先生が無理しないでって言いますよ」と言われました。
さらに近くで話を聞いていた子どもたちも「痛いのに我慢するの?」「なんで休ませてくれなかったの?」と不思議そうな顔をしています。
E子は、その反応に驚かされました。当時は誰も疑問を持たず受け入れていたことが、今の子どもたちには理解できないほど理不尽な話だったからです。
帰宅後、E子は「あの頃の私は悪くなかったんだな」としみじみと感じました。
筆者の見解
昔は当たり前だった価値観の中には、今の視点で見ると無理や我慢を強いていたものも少なくありません。時代が変わったからこそ見えてくる理不尽もあるのでしょう。
子どもたちの素直な反応を通して、令和の時代は「我慢することが美徳」という考え方だけではなく、一人ひとりの体調や気持ちを尊重する方向へ少しずつ進んでいるのだと感じられたエピソードでした。
【体験者:50代・女性主婦、回答時期:2026年4月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。


