筆者の友人R子が体験した話です。昭和の働き方を引きずる上司と、令和を生きる従業員たちとの間で価値観の衝突が起こり……?
画像: 「残業代? そんなものねーよ」サビ残を強要する50代店長の価値観にゾッ! しかし思わぬ反撃が!

育休に入った店長の代わりにやってきた男性

R子は30代の主婦です。近所の本屋でアルバイトとして働いています。現在の店長が5か月間の育児休業に入ることになり、その期間だけ店長代理として50代のT郎が赴任してきました。

最初は、経験豊富そうで頼もしく見えましたが、一緒に働くうちに違和感を覚える場面が増えていきました。

時代の流れと逆行した価値観

T郎の口ぐせは「俺たちの時代はこれが普通だった」でした。閉店後の作業が長引いてもタイムカードは先に切らせる。人手不足の日は休憩時間を削る。さらに「若いうちは苦労して覚えろ」「残業代を気にするようじゃ一人前になれない」と平然と言い放つのです。

ある日、大学生アルバイトのA君が「閉店間際のお客様の対応をしていたため、締め作業がまだ残っているのですが、残業時間として申請していいですか」と尋ねると、T郎は笑いながら「残業代? そんなものあるわけないだろ。俺なんて何百時間もサービス残業したんだぞ」と答えました。

その言葉に周囲は凍りつきました。苦労話のつもりだったのでしょう。しかし若い従業員たちには自慢ではなく、ただの労働問題にしか聞こえなかったのです。R子も内心「それを誇らしげに話すのはおかしくない?」と感じていました。

思わぬ反撃で空気が一変

そんなある日、本部のエリアマネージャーが店舗巡回に訪れました。その際、T郎はいつもの調子で「最近の若い子は権利ばかり主張する」「昔みたいにサービス精神が足りない」と愚痴をこぼし始めました。

すると近くにいたエリアマネージャーが真顔で「サービス残業は会社として認めていません。むしろ管理職が率先して防ぐべきことですよ」と返したのです。さらに勤務記録を確認した結果、閉店後の作業時間が正しく申請されていないことが判明しました。

本部から指導が入り、未申請分の給与は後日きちんと支払われることになったのです。その場でT郎は言葉を失っていました。

それ以降、店舗の運営方法は大きく改善され、閉店作業も勤務時間として管理され、休憩取得も徹底されるようになりました。以前は発言を控えていたアルバイトたちも安心して働けるように。

R子は今回の出来事を通して「昔は当たり前だった苦労が、今では改善されるべき問題として扱われる時代なんだ」と実感しました。

苦労を美徳にする価値観そのものが悪いわけではありません。しかし、自分が耐えたからといって次の世代にも同じ苦労を強いる必要はないはずです。時代に合わせて働き方をアップデートすることの大切さを感じられる、少しスカッとするエピソードでした。

【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2026年4月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:Miwa.S
事務員としてのキャリアを積みながら、ライター活動をスタート。持ち前の聞き上手を活かし、職場の同僚や友人などから、嫁姑・ママ友トラブルなどのリアルなエピソードを多数収集し、その声を中心にコラムを執筆。 新たなスキルを身につけ、読者に共感と気づきを届けたいという思いで、日々精力的に情報を発信している。栄養士の資格を活かして、食に関する記事を執筆することも。

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