筆者は若い頃「会社を休まないことが責任感」だと本気で信じていました。けれど、その考え方に疑問を感じるようになり……?
画像: 「熱があっても這って行くのが“大人”でしょ」休んだら契約打ち切り → 上司から『まさかのお願い』が

休まぬ美徳

コールセンターで契約社員として働いていた頃、出勤率は評価項目のひとつでした。
体調不良による欠勤が続くと契約更新に影響することもあり、契約期間が1カ月更新になった経験もあります。
そのため、多少の不調なら出勤するのが当たり前でした。

「会社を休まないのが責任感」
若い頃の私は、そう考えていたのです。
休まず働くことが真面目さの証であり、社会人として正しい姿勢だと思い込んでいました。

無理な出勤

そんなある日、膀胱炎になりました。
病院を受診すると、医師からは「数日休んだ方がいいですね」と言われます。
けれど私の頭に浮かんだのは体調ではなく、契約更新のことでした。

もし休んだせいで次の契約がなくなったらどうしよう。
そう考えると不安でたまらず、37.7度の熱がある状態のまま出勤したのです。
多少無理をしてでも働かなければならない。
そう考えることに疑問すら持っていなかったのです。

上司のひと言

ところが勤務を始めて間もなく、何度もトイレへ駆け込む状態になりました。
顔色も悪くなり、仕事に集中できません。
見かねた上司から「お願いだから帰ってくれ」と言われます。
それでも私は「更新がなくなると困るので」と断りました。
すると上司は「評価の件は話を通しておくから」と説得してくれたのです。

同僚にも心配され、荷物の片づけを手伝ってもらい、ようやく帰宅することになったのです。
帰宅してみると熱は38度を超えており、倒れ込むように布団に入って眠ってしまいました。

変わる常識

コロナ禍を経て、働き方への考え方は大きく変わりました。
体調不良の時は無理をせず休む。
それは周囲を守ることにもつながります。

契約を失うことが怖くて、自分の体より出勤を優先していました。
休まないことが責任感であり、美徳だと信じていたのです。
けれど今振り返ると、あの日の私は仕事を守ろうとして、自分自身を後回しにしていました。

休まないことが評価されていた時代。
あの頃の働き方を思い出すたび、当たり前だと思っていた価値観も、時代とともに見直されていくのだと感じています。

【体験者:50代・筆者、回答時期:2026年6月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:Kiko.G
嫁姑問題をメインテーマにライター活動をスタート。社宅生活をしていた経験から、ママ友ネットワークが広がり、取材対象に。自らが離婚や病気を経験したことで、様々な悩みを持つ読者を元気づけたいと思い、自身の人脈や読者の声を取材し、記事として執筆。noteでは、糖尿病の体験記についても発信中。

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