
給与明細で知った現実
20代で会社員として働いていた頃のことです。
ある日、何気ない休憩時間の会話から、私は自分の給与が同期の男性社員より低いことを知りました。
同じプロジェクトに所属し、私の企画が採用されることもありましたし、売上成績も決して負けていなかったはずです。
もちろん、評価にはさまざまな要素があるので単純に比較はできないということは分かっています。
それでも、仕事内容に大きな差があるとは思えなかっただけに、給与の違いが気になりました。
思わず上司に確認すると、返ってきたのはさらに衝撃的な言葉でした。
性別で評価が変わる現実
上司は悪びれる様子もなく、「男は将来家族を養う責任があるから、仕方ないだろう」と言いました。
一瞬で胸の奥がズシンと重くなったのを覚えています。
その言葉が実際の給与決定にどこまで関係していたのかは分かりません。
ただ当時の私は、自分の努力や成果が十分に見てもらえていないような気持ちになりました。
でも、不思議と会社を辞めようとは思いませんでした。
もともと負けず嫌いな性格だった私は、「辞めるよりも見返してやろう」と考えたのです。
怒りを力に変えた日々
それ以来、私はますます仕事に打ち込むようになりました。
社内の評価基準を満たすだけでなく、仕事終わりにはセミナーへ通い、ITやマーケティングの知識を学び続けました。
同時に資格も取得し、プレゼン資料や提案内容も徹底的に磨きました。
今思えば、あの頃は男性中心の職場でも文句のつけようがない数字を出し続けることだけを考えていた気がします。
当時の原動力は、間違いなく“怒り”でした。
体験者の声
その後、私は社内でも珍しい形で昇進し、かつての同僚たちから「どうすればそんな数字が出るのか教えてほしい」と相談を受ける立場になりました。
その後は経験を積み、現在はフリーランスとして活動しています。
今でも、あの時代の価値観が正しかったとは思いません。
ただ、あの悔しさが私を成長させたのも事実です。
今もなお、性別や年齢で偏見が残る場面に出会うことはありますが、誰かが決めた評価に振り回されるのではなく、自分の価値を自分で積み上げていく人でいたいと強く思います。
【体験者:40代・女性会社員、回答時期:2026年6月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。


