
友人の紹介で無料体験会へ
Y子は30代の会社員。仕事と家の往復ばかりの生活に少し物足りなさを感じていた頃、友人のM美から「すごく人気のヨガ教室があるの。今なら無料体験できるから一緒に行かない?」と連絡がありました。
以前から運動不足を気にしていたY子は興味を持ちました。しかも参加費は無料とのこと。信頼している友人の紹介でもあったため、深く考えず申し込みを決意。
当日訪れたスタジオは清潔感があり、講師も明るく親切でした。レッスン内容も充実しており、久しぶりに体を動かしたY子はすっかり満足。「これは続けたいかも!」と思いながら体験を終えたのです。
なぜか帰れない空気に
ところがレッスン終了後、スタッフから別室へ案内されました。「皆さんに今後のご案内をしています」とのことだったため、Y子も言われるがまま席に着くことに。
すると担当者がパンフレットを広げながら説明を始めました。月額プランの紹介かと思いきや、出てきたのは数十万円の長期コースの説明ばかり。さらに専用ウェアやサプリメント、自宅用機器までセットになっていました。
「今日契約すると特別価格です」「この機会を逃すともったいないですよ」と担当者は笑顔のまま次々と話を進めます。気づけば契約書が目の前に置かれていました。その状況にY子は驚きながらも「少し考えたいです」と返答しましたが、担当者は引き下がりません。
「皆さん当日に決めていますよ」「成功している方は決断が早いんです!」そんな言葉が続き、断りづらい空気が漂っていました。
まさかの友人の一言で我に返る
困り果てていたその時、同席していたM美が「私も最初は迷ったけど、ローンを組んで入会してみて本当によかったと思ってる」と言いました。その一言でY子は急に冷静になりました。
よく考えれば、無料体験レッスンを受けただけで数十万円の契約を即決する必要はありません。むしろ焦らせるような説明に違和感を覚えました。Y子はその場で「契約しません」ときっぱり伝え、離席しました。M美と担当者は残念そうな顔をしていましたが、それ以上引き止められることはありませんでした。
『無料』ほど慎重になるべき
後日、Y子はインターネットで教室の口コミを調べたところ「無料体験後に高額契約を勧められた」「断るのが大変だった」という声をいくつも発見。
もちろん契約自体に問題があったわけではありません。しかし、無料という言葉だけを信じて下調べをしなかったことを反省し「あの日、勢いでサインしていたら今頃後悔していたかもしれない」と振り返りました。
それ以来、無料体験やお得なキャンペーンを見るたびに、まず契約条件を確認する癖がつきました。
結局いちばん高くつくのは、“無料だから大丈夫”という思い込みなのかもしれません。信頼できる友人からの誘いでも、契約内容や条件を自分で確認する大切さを改めて学んだエピソードでした。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2026年4月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
※本記事内の画像はイメージです。実在の人物・製品・ブランドとは関係ありません。
FTNコラムニスト:Miwa.S
事務員としてのキャリアを積みながら、ライター活動をスタート。持ち前の聞き上手を活かし、職場の同僚や友人などから、嫁姑・ママ友トラブルなどのリアルなエピソードを多数収集し、その声を中心にコラムを執筆。 新たなスキルを身につけ、読者に共感と気づきを届けたいという思いで、日々精力的に情報を発信している。栄養士の資格を活かして、食に関する記事を執筆することも。

