筆者は昔から「うちの親戚は仲が良い」と思っていましたが、伯父の何気ない一言を聞き、その見方が少し変わって──。
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仲良し親戚

父は6人兄弟の末っ子で、実家にはお盆や法事のたびに伯父や伯母、その子どもたちが集まります。
親戚同士で言い争う場面を見たことはほとんどなく、いとこ同士も自然に交流が続いていました。
大人になった今でも集まりがあれば顔を合わせ、近況を話す関係です。

「うちの親戚は本当に仲が良いな」
私は昔からそう思っていました。
親戚付き合いは特別な努力をしなくても続くものだと思っていたのです。

変わらぬ関係

親戚が集まるたび、伯父や伯母たちは楽しそうに話していました。
「この間はありがとう。また行こうな」
旅行の思い出話で笑ったり、子どもや孫の話をしたり。
誰かが料理を運べば自然に手伝う人が現れ、片付けもいつの間にか終わっています。
私には、それがごく当たり前の光景に見えていました。

本音のひと言

そんなある日、親戚の集まりが終わった後、伯父の一人と飲みに行く機会がありました。
伯母たち姉妹の仲の良さの話になり、私は何気なく言いました。
「本当に仲が良いですよね」
すると伯父は笑いながらこう言ったのです。
「仲が良いと思うやろ? でもな、俺だって言い返したい時はあるんよ」

思わず私は伯父の顔を見返しました。
いつも穏やかで優しい伯父が、そんなことを考えているとは思ってもいなかったからです。
伯父によると、年長の親戚から「俺の言うこと聞いてたら間違いないやろ」と言われることがあり、 内心では言い返したくなることもあるそうです。
それでも反論すれば関係がぎくしゃくするかもしれない。
だから「はいはい」と飲み込むこともあるのだと話してくれました。

見えない努力

私はそれまで、親戚付き合いは相性や運で続くものだと思っていました。
けれど実際は違ったのです。
誰かが言葉を選び、少し譲り、ときには言い返したい気持ちを飲み込む。
そうした積み重ねがあるからこそ、長い関係が続いているのかもしれません。

当たり前だと思っていた親戚の良い関係も、多くの人の見えない努力の上に成り立っていたのでした。
私もこれからは「仲が良い」で終わらせず、その関係を守ってくれている人たちへの感謝を忘れずにいたいと思っています。

【体験者:50代・筆者、回答時期:2026年6月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:Kiko.G
嫁姑問題をメインテーマにライター活動をスタート。社宅生活をしていた経験から、ママ友ネットワークが広がり、取材対象に。自らが離婚や病気を経験したことで、様々な悩みを持つ読者を元気づけたいと思い、自身の人脈や読者の声を取材し、記事として執筆。noteでは、糖尿病の体験記についても発信中。

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