今回は、B子さんから聞いたエピソードをご紹介します。「私、ADHDだから」が口癖の同僚・A美に、職場の空気が凍りついた瞬間がありました。特性を理由に配慮を求めつつ、周囲への気遣いを欠く同僚の姿に積もる不満。上司が放った、チームのあり方を変える〈ある一言〉とは──。

上司からの一言

そんなある日、上司がA美を呼び出し、毅然と、しかし温かみを持って伝えました。
「困りごとがあるなら、診断の有無に関わらず、まずは相談してください。必要な配慮は会社として検討します」

そして、少し間を置いてから続けます。
「ただ、どんな事情であれ『だから仕方ない』で済ませず、自分からも周りを助けよう、気を配ろうとする姿勢が、チームで気持ちよく働くためには欠かせないと思いますよ」

この言葉は、A美だけでなく、私たちチーム全員の心に深く響きました。

個々の特性

「生きづらさ」を感じることは、誰にでも起こり得ることです。
だからこそ、個々の特性を「甘えの言い訳」にしたり、あるいは逆に「診断がないから努力不足だ」と断罪したりするのではなく、お互いが「何が苦手で、何をフォローできるか」を冷静に対話できる土壌を作ることが大切なのではないでしょうか。

誰かの「苦手」を誰かの「得意」で補い合いながら、全員がプロフェッショナルとしての責任を果たすこと。それこそが、多様なメンバーが活躍する現代の職場において、最も成熟した「大人の配慮」なのだと気づかされました。

【体験者:30代女性・会社員、回答時期:2026年5月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:大城サラ
イベント・集客・運営コンサル、ライター事業のフリーランスとして活動後、事業会社を設立。現在も会社経営者兼ライターとして活動中。事業を起こし、経営に取り組む経験から女性リーダーの悩みに寄り添ったり、恋愛や結婚に悩める多くの女性の相談に乗ってきたため、読者が前向きになれるような記事を届けることがモットー。

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