子どもの送迎に仕事の準備。朝は毎日時間との戦いですよね。その日も慌ただしく家を出た筆者でしたが、外に出るとすぐ、思わぬ光景が目に飛び込んできました。焦りでいっぱいになる中、声をかけてくれたご近所さんの対応に救われて──。

後ろから聞こえた、優しい一言

「いいわよ、やっておくから。行ってきなさい」突然そう声をかけられ、振り返りました。

そこにいたのは、近所に住む女性でした。普段から会えば気さくに話しかけてくれる方です。

「でも、これうちのゴミで……。本当に申し訳なくて」
慌ててそう伝えると、女性は明るく笑いながら言いました。

「いいから、いいから。早く行かないと間に合わないでしょ?」

さらに驚いたのは、女性がすでに掃除道具を準備してくれていたこと。

私は何度も頭を下げ、お言葉に甘えて保育園へ向かいました。おかげで仕事にもなんとか間に合ったのです。

“自然に助ける人”に、心を動かされた

後日、その女性に改めてお礼を伝えると、あっさりこう返されました。

「カラスにやられること、多いからね。気づいた人がやればいいのよ」

まるで特別なことではないような口ぶりでした。その自然な優しさに、胸がじんわり温かくなったのを覚えています。

子育てや仕事に追われていると、自分のことで精一杯になる日もあります。私自身、毎日のスケジュールをこなすだけで必死です。

それでも、あのときサッと手を差し伸べてくれた女性の姿が、今も心に残っています。

今は余裕がなくても、いつか自分にも少し余白ができたなら──。
今度は私が、誰かにあんなふうに声をかけられる人でありたいと思うようになりました。

【体験者:40代・筆者、回答時期:2026年5月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:大空琉菜
受付職を経て、出産を機に「子どもをそばで見守りながら働ける仕事」を模索しライターに転身。 暮らしや思考の整理に関するKindle書籍を4冊出版し、Amazon新着ランキング累計21部門で1位に輝く実績を持つ。 取材や自身の経験をもとに、読者に「自分にもできそう」と前向きになれる記事を執筆。 得意分野は、片づけ、ライフスタイル、子育て、メンタルケアなど。Xでも情報発信中。

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