二人きりで静まり返ったエレベーターの中、信じられないことが起こったのです。
「さて、今日はこの香りにしようかな」
見ると、夫が手に香水を持っていました。
病院のエレベーターの中で、です。
怒りが爆発した瞬間
「ちょっと! ここ、病院だよ!?」
思わず声を荒らげた私に、夫は「え? 気分転換だよ。ピリピリしてるから、香りで落ち着こうと思って」と、自分勝手な言い訳を口にしました。
私が家でどれだけ我慢してきたか。
私だけならまだしも、体調を崩している他の患者さんや病棟の子どもたち、医療従事者の方々に不快な思いをさせたり、アレルギー反応を引き起こしたりしたらどうするのか。
わが子の体調を心配するより先に、自分の「リラックス」を優先させるその姿に、言葉を失ってしまいました。
「これに関しては 周りへの想像力がなさすぎる!」
「はやくしまって!」
私から怒られた夫はブツブツ文句を言いつつも、香水をふりかけることはなく鞄の中にしまいました。
その時、私は確信しました。
この人は、周囲への配慮が鈍い人なのだと。
香水を楽しむこと自体は個人の自由ですが、公共の場、特に病院などでは周囲への配慮が不可欠です。
終わってみれば無事に退院できた息子との時間は最高でしたが、夫への信頼だけは、あの日を境に揺らいでしまいました。
【体験者:30代・女性パート、回答時期:2026年4月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:Yuki Unagi
フリーペーパーの編集として約10年活躍。出産を機に退職した後、子どもの手が離れたのをきっかけに、在宅webライターとして活動をスタート。自分自身の体験や友人知人へのインタビューを行い、大人の女性向けサイトを中心に、得意とする家族関係のコラムを執筆している。
