今回は、筆者の知人A子さんのエピソードをご紹介します。A子さんは「自分のやりたいことに集中しなさい」という教育方針のもと、息子さんを育ててきました。そんな息子さんは、結婚を機に家を出ることに。すると、しばらく経ったある日、お嫁さんから相談が。その内容に、A子さんは教育方針を反省する出来事がありました──。

お嫁さんからの一言

息子は、結婚を機に家を出ました。すると、結婚後しばらく経ったある日、お嫁さんから連絡が。

「お義母さん……。夫が家事を全くしなくて、困っているんです。仕事だけしていればいいと思っているのか、家の中のことは全て私に任せっきりで。もっと一緒に生活を築いていけると思っていたのに」

お嫁さんがぽつりと言う姿を見て、私はハッとしました。好きなことに集中させたいがために、掃除・洗濯・料理といった生活力を鍛えること、そして「家族で生活を営む」という意識を育てることををあまりしていなかったのです。

生活力がなければお嫁さんも困ってしまうし、一人になったときに息子自身も困ってしまうでしょう。好きなことを思いっきりすることも大切ですが、生きる土台となる、生活力を身につけさせてこなかったことを反省しました。

息子に教えていること

私の反省をお嫁さんに伝え、「今からでも遅くはない」と、まずは私から息子に、これまでの教育の至らなさを謝罪しました。そして「好きなことに没頭できるのは、支えてくれるパートナーがいてこそ。自分のやりたいことだけを通すのは、自立した大人ではなく、ただのわがまま。家庭という組織を維持する責任を負うことも、立派な大人の姿なんだよ」と諭しました。

現在は、お嫁さんとも協力しながら、息子に少しずつ「家事の基本」や「生活の責任」を伝えています。

【体験者:60代・女性主婦、回答時期:2026年2月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:Emma.I
長年人事業務に携わり、働き続ける人々の本音や葛藤に触れてきたライター。
現在は仕事や自身の育児を通じて得た経験を元に、誰かの心に寄り添い、クスッと笑えるエピソードを執筆中。特に、女子中高出身者の視点やグローバル企業出身者の視点からの記事を得意とする。

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