介護施設の利用者様からお聞きした、お孫さんへの接し方を深く悔やむエピソードです。同居するお孫さんが母親に叱られるのを「かわいそう」と不憫に思い、何でも言う事を聞いて甘やかしてきたお祖母様。しかしお孫さんが20歳になった今、取り返しのつかない事態に……。良かれと思った行動が招いた後悔と将来への不安を抱える切実な実話をご紹介します。

20歳を迎えて気づいた、本当の「自立」とは

月日は流れ、お孫さんは20歳になりました。しかし、幼い頃から「怒られてもお祖母ちゃんのところに逃げればいい。何でも言うことを聞いてくれる」と学習してしまったお孫さんは、自分自身で困難を乗り越える一歩が踏み出せずにいたのです。

20歳を過ぎてもなお、何かあればすぐにお祖母様やご家族に頼りきり。「やってもらって当たり前」という態度のまま、少しでも嫌なことや壁にぶつかると、すぐに諦めて逃げ出してしまう大人になってしまったのです。

身体だけ大きくなり、心は止まったまま

「あの時、娘の躾に口出しせず、ぐっと我慢して見守るべきだった」

お祖母様はそう言って、深く肩を落としておられました。

「私が中途半端に甘やかしたせいで、あの子は何かあれば逃げることを覚えてしまった。身体は立派に大きくなったけれど、心は幼い頃のまま、成長が止まったままにしてしまったのよ」

「かわいそうだからと手を貸すのは、一時の救いにはなるけれど、あの子から『立ち向かう力』を奪ってしまったのかもしれない。本当に可愛いと思うなら、信じて任せる勇気を持つべきだったのね」

もちろん、お祖母様の優しさがお孫さんの心の支えになっていた部分も、きっとあるはずです。
介護の現場で伺うこの切実な後悔の言葉は、子育てや孫育てに関わるすべての人にとって、難しくも尊い教訓を教えてくれているのではないでしょうか。

【体験者:70代・女性主婦、回答時期:2026年4月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:藤野ゆうこ
2度の離婚を経て、シングルマザーとして介護職の管理者を務める現役会社員。現場で触れてきた数多くの家族の人生模様や、自身の波乱万丈な実体験をベースに、読者が同じ苦労をしないための教訓を込めたコラムを執筆。現在は介護現場や周囲への取材を通じ、嫁姑・夫婦関係・ママ友など、複雑な人間関係のトラブル解決に繋がる情報を発信中。

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