職場での人間関係は、日々のモチベーションを左右する大切な要素ですよね。苦手だった人も、ふとした瞬間に意外な一面が垣間見えたりすると、それまでの印象ががらりと変わったりもするもの。今回は、筆者の友人の体験談をお届けします。

意外すぎるトップの素顔

てっきり怒鳴り散らされるかと思いきや、社長は一瞬ポカンと面食らった表情を見せました。
そしてなんと次の瞬間、「ああ、すまん。そうだよな」と、照れくさそうに笑ったのです。

社長は太い指で、慣れない手つきでラベルの端を探し、一生懸命に剥がし始めました。
少し猫背になった後ろ姿は、叱られた子どものようで、どこか愛らしくさえありました。

その瞬間、私の中の「近寄りがたくて怖い社長像」が音を立てて崩れていったのです。

社長は立場を利用して威圧する人ではなく、ただ自分にも他人にも高い基準を課しているだけ。
非があれば新人相手でも素直に認める。
そのフェアな姿勢に、私はこれまでにない安心感を覚えました。

見え方が変わった瞬間

その日の午後、会議で社長と目が合いました。
相変わらず鋭い眼差しでしたが、私はもう前のように、先入観だけで怯えることはなくなっていました。
ラベルを一生懸命剥がしていた、あの不器用な指先を思い出したからです。

この出来事があってから、社長の厳しさが「理不尽な怒り」ではなく「仕事への情熱」に見えるようになりました。

完璧に見えたトップの少し抜けた一面と、間違いを認められる器の大きさ。
遠い存在だった社長が一気に身近に感じられ、この人の下でなら背筋を伸ばして働けると、心から思えた出来事でした。

【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2026年2月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:藍沢ゆきの
元OL。出産を機に、育休取得の難しさやワーキングマザーの生き辛さに疑問を持ち、問題提起したいとライターに転身。以来恋愛や人間関係に関するコラムをこれまでに1000本以上執筆するフリーライター。日々フィールドワークやリモートインタビューで女性の人生に関する喜怒哀楽を取材。記事にしている。

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