嫁いびりの酷かった姑が施設から帰ってくることになり、嫌々自宅に迎えたB子さん。
前とは打って変わり、丁寧な態度を取る姑でしたが、昔のことを思うと、許すことはできなかったそうです。
そんな矢先、突然の出来事が起こり――。

突然の別れ

ガシャーン!!

しばらく眠った私は、突然の大きな物音にハッとし、目を覚ましました。
「えっ、なに――!?」

慌てて階下に降りると、キッチンで姑が、顔面蒼白で倒れているではありませんか。

「お義母さん!」

すぐに救急車を呼びましたが、姑はそのまま帰らぬ人となりました。

最期に作ってくれたのは、私の大好物だった

「あなたに謝りたいと、ずっとおっしゃっていたんです」
後日、施設の職員から聞かされた私は、愕然とします。

あの日、台所には煮物が鍋いっぱいに作ってありました。
甘辛く、ほくほくの煮物――。

姑は、最期に私の大好物を作ってくれたのでした。

あのとき、許せていたら

あのとき姑に歩み寄っていたらと、ずっと悔やんでいます。
「許し」は、相手だけでなく、自分自身の心も解放することなのだと、今ならわかるのです。

レシピを聞けずじまいだった、あの煮物。
どれだけ工夫をこらしても、姑のようには作れません。

もしかしたら、二人仲良く並んで料理をすることだってできたかもしれない。
私は台所に立ち、失った時間を探すように、そっと鍋をかき混ぜるのでした。

【体験者:50代女性・専業主婦、回答時期:2026年2月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:大城サラ
イベント・集客・運営コンサル、ライター事業のフリーランスとして活動後、事業会社を設立。現在も会社経営者兼ライターとして活動中。事業を起こし、経営に取り組む経験から女性リーダーの悩みに寄り添ったり、恋愛や結婚に悩める多くの女性の相談に乗ってきたため、読者が前向きになれるような記事を届けることがモットー。

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