私立中学校への進学を視野に入れることで、本人の性格や気質に合った学校も選択の対象になるなどメリットがあります。その一方、中学受験の負の側面が取り上げられることも少なくありません。今回は、筆者の友人・A太が中学・高校の学費負担が重なったことで、大学進学時に選択肢を狭めてしまったエピソードを紹介します。
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教育環境へのこだわりが、家計の転換点に

A太は現在30代で、地方出身です。私たちが子どもの頃は東京などでも中学受験への関心は今ほど高くなく、多くの地方在住者にとっては中学受験は無縁のものでした。

しかし、A太の母B子は「質の高い教育環境を早くから与えたい」という教育方針を持っており、息子を私立中学に進学させることを決意しました。

優秀で真面目な性格だったA太は私立中学に合格しました。学校は楽しく、施設やカリキュラムも整っていたものの、その裏で家計の負担は想定以上に膨らんでいました。

一般的に、公立中学・高校に通う時期は、大学資金を準備するための「貯め時」とされています。しかし、A太の家庭では、毎月の授業料や施設費、通学費などの捻出で精一杯となり、将来の教育資金を蓄える余裕がなくなってしまったのです。

学力はあっても、経済的な制約で断念した夢

高校生になったA太は理系を選択し、県外の難関国立大学を目指せるほどの実力をつけていました。しかし、中高6年間の学費負担に苦しむ親の姿を間近で見てきた彼は、多額の仕送りが必要な「県外進学」や、学費の高い「私立理系」という選択肢を口にすることさえできませんでした。両親もまた、これ以上の教育費負担に対しては非常にシビアにならざるを得ない状況だったのです。

結果として、A太さんは「地元の国立大学一本」という背水の陣で受験に臨みました。しかし、入試当日に不運にも体調を崩してしまい、実力を出し切ることができませんでした。

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