お子さんを連れて出かけるのは大変ですよね。多くの人たちが子連れのママさんの大変さを理解しているものの、どのような振る舞いでも許せるわけではありません。今回は、筆者の知人で介護士のA子が、仕事中に利用者さんのお子さんを半ば強引に預けられた時のエピソードをご紹介します。

お母さんにお声かけをすると思わぬ一言

A子はお子さんに責任を持てないと判断し、事務所に行き、室長とお母さんにお声かけしたところ、お母さんから「こっちは大切な話しているんです。子どもがいたら話が進まないじゃないですか!?」「利用者と一緒に見てくれればいいのに、少しくらい。負担は変わらないでしょう?」と逆ギレされてしまったのです。

室長は「お子さんもいらっしゃったんですか!?」と驚きつつも、「安全上の理由から、お子さんも一緒に連れて来てください」と冷静な口調で一言。お子さんはお母さんと一緒に事務所の中で待つことになりました。

介護施設側の事情も分かって……

ちなみに、介護施設のフリースペースは施設によってルールは異なりますが、一般的に利用者向けのフリースペースであり、年齢を問わず誰でも勝手に入ってよい場所ではありません。

その主な理由は、感染対策です。介護施設側としては、利用者さんにご家族と一緒にフリースペースでくつろいでいただきたいという思いはありますが、インフルエンザやコロナウイルスの感染が問題になっている今、利用者さんを守るためにご家族には指定の場所以外の立ち入りは控えてもらっている施設は珍しくないと思われます。

また、介護士は自分の仕事でいっぱいいっぱいであり、利用者さんのご家族までケアをする余裕はありません。「少しくらい」という思いが、大きな事故に繋がるリスクをはらんでいます。

人によっては融通が利かないように思えるかもしれませんが、利用者さんと、そして訪れるご家族の安全を守るために、非常に大切な線引きなのです。自分のご家族でもある利用者さんはもちろん、他の利用者さんにも配慮していただけたらありがたいです。

【体験者:40代・女性介護士、回答時期:2026年2月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:太田あやこ
大学でジェンダーや女性史を学んだことをきっかけに、専業ライターとして活動中。自身の経験を活かしながら、幅広い情報収集を行い、読者に寄り添うスタイルを貫いている。人生の選択肢を広げるヒントを提供し、日々の悩みに少しでも明るさをもたらせるよう、前向きになれる記事づくりに取り組んでいる。

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