「……また?」半年間の不可解なミス。イライラしていた友人B子に、後輩が涙で明かした「隠された真実」とは。働く私たちに必要な「想像力と一歩踏み出す勇気」を学べるエピソードです。

話を聞くと、その〇〇氏は前職で彼女に対し、人格否定や怒号などの壮絶なパワハラを行っていた張本人だと言うのです。
「あの人の声が聞こえるだけで、体が竦んでしまって、また怒鳴られるんじゃないかって」

衝撃の事実に、私は息を呑みました。
後輩は、トラウマの元凶であるかつてのパワハラ上司と、偶然にも今の職場で再会してしまった。
社内で彼の姿や声を感じるたび、当時の恐怖がフラッシュバックし、頭が真っ白になって手が動かなくなっていた──それが、ミス連発の正体だったのです。

取り戻した「本来の姿」

「それは無理もないよ! よく耐えてたね」
すべての謎が解けた私は、翌日すぐに後輩の同意を得て、信頼できる上司に相談を持ちかけました。

会社の対応は迅速でした。
事情を知った上層部は、即座にそのコンサルタントの担当部署を変更し、後輩と接触しないよう動線を完全に分けたのです。

「あの人がいない」とわかった途端、重荷が下ろされたかのように後輩のミスは激減。
震えていた指先は自信を取り戻し、本来の丁寧な仕事ぶりが戻ってきたのです。

誰かの不調にイラッとした時、一呼吸おいて「もしかして?」と背景を想像してみる。
それが、働く私たちを救う一番の余裕なのかもしれません。
幸いにも私の職場では迅速な対応がありましたが、すべてのケースで同様の解決が望めるとは限りません。もし現在お困りの方は、社内の窓口や外部の専門機関への相談をご検討いただくのが良いかと思います。

【体験者:30代・女性・会社員、回答時期:2025年11月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:K.Matsubara
15年間、保育士として200組以上の親子と向き合ってきた経験を持つ専業主婦ライター。日々の連絡帳やお便りを通して培った、情景が浮かぶ文章を得意としている。
子育てや保育の現場で見てきたリアルな声、そして自身や友人知人の経験をもとに、同じように悩んだり感じたりする人々に寄り添う記事を執筆中。ママ友との関係や日々の暮らしに関するテーマも得意。読者に共感と小さなヒントを届けられるよう、心を込めて言葉を紡いでいる。

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