幼い頃の対立が、大人になっても形を変えて続いてしまうことってありますよね。特に同性の姉妹だと、比較や嫉妬が絡んで複雑になりがちのようです。今回は、妹との関係に悩んだ経験を持つ友人が、自身の体験談を聞かせてくれました。

友人の一言で見えた「妹の本当の姿」

そんな時、友人に「妹さんはまだお姉ちゃんになりたいんだね」と言われハッとしました。

妹はずっと私という幻影と比べられ、勝てなかった痛みを抱えたまま、子ども時代で止まっているのかもしれない……。

そう気づくと、今まで感じていた怒りや疎ましさよりも、哀れみのような感情が湧いてきて、妹のことを少しでも理解したいと思えるようになりました。

苦しみからの解放

次の帰省で、いつものように妹から嫌味を言われた私は、反論せずに「そうだね、〇〇(妹)はしっかりしてるもんね。偉いよ」と伝えました。

妹は虚を突かれたように黙り込みました。

その時、常に誰かと比較し、勝ち負けにこだわる彼女の生きづらさが垣間見えた気がしたのです。
私を攻撃しなければ自分を肯定できないほど、彼女もまた傷つき、寂しかったのでしょう。

姉として、できること

もちろん、これで全て解決したわけではありません。
妹の心には、今も積み重なった悔しさや寂しさがあるのでしょう。

いつか「お姉ちゃんより上」ではなく、「私は私で幸せ」だと、妹が心から笑える日が来てほしい。

今は少し距離を保ちながら、静かに見守ることが、姉としてできる精一杯の寄り添い方なのだと思います。

【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2025年11月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:藍沢ゆきの
元OL。出産を機に、育休取得の難しさやワーキングマザーの生き辛さに疑問を持ち、問題提起したいとライターに転身。以来恋愛や人間関係に関するコラムをこれまでに1000本以上執筆するフリーライター。日々フィールドワークやリモートインタビューで女性の人生に関する喜怒哀楽を取材。記事にしている。

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