公共交通機関では、座席の譲り合いなど、多くのことが乗客一人ひとりのマナーや思いやりに委ねられています。そのため、ときには残念な思いをすることもあります。今回は、筆者が80代後半の祖母の通院に付き添ったとき、電車内で体験した出来事を紹介します。

すると、その女の子の隣の女性が黙って席を立ち、離れたところに行きました。私たちの気持ちを察したからなのか、席を立ってくださったのかもしれません。すると、今度は、先ほど座った女の子の友人がそこに座りました。

この一連のやりとりを見ていただろうスーツ姿の男性が「席を立たれた女性はこちらのご婦人のために譲ったんですよ」と女の子たちに言葉をかけてくれました。しかし、女の子たちは特に反応を示すことなく、その後、二人は何事もなかったかのように、女子トークに花を咲かせていました。

公共の場では周囲への配慮も大切

公共の場では優先席が空いたら必要な人にまずは使ってもらおうという意識を持つなど、その場に合った振る舞いが求められると改めて思いました。

空いた席に座った女の子も空いている席に座っただけですし、彼女も体調がすぐれなかった可能性もあります。また、祖母に譲ってくれただろう女性も席を立って移動しただけとも受け取れ、女の子が横取りしたとも言い切れません。

また、優先席は高齢者のためだけの席ではないですし、体調不良の若者や足が不自由な現役世代も優先的に座れる場所です。公共交通機関は誰もが利用するインフラであるからこそ、乗客同士で配慮し合いながら、お互いに気持ちよく利用できるように心掛けることが大切だと改めて思いました。

また、席を立ってくださった女性や、勇気をもって声をかけてくださったスーツ姿の男性の存在は、公共の場には「見守り」と「思いやり」が存在していることも教えてくれました。私も、周囲の状況を冷静に見て、困っている人がいたらさっと手を差し伸べられるよう、日頃から心掛けたいと思います。

【体験者:30代・会社員女性、回答時期:2025年11月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:太田あやこ
大学でジェンダーや女性史を学んだことをきっかけに、専業ライターとして活動中。自身の経験を活かしながら、幅広い情報収集を行い、読者に寄り添うスタイルを貫いている。人生の選択肢を広げるヒントを提供し、日々の悩みに少しでも明るさをもたらせるよう、前向きになれる記事づくりに取り組んでいる。

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