親にとって子どもはいつまで経っても子どものままだと聞きます。筆者の知人はある年のお盆、母親と2人でおばあちゃんの家に帰省したそうです。その帰省先で思わぬ人物の『母の顔』と『子どもの顔』を見てしまったそうで……。今回はそんな知人のエピソードを紹介します。

子どもの顔

23時をまわった直後、母のスマホが鳴りました。

「うん、もう帰るから。鍵は閉めないで! もう少し待って!」

電話の相手は祖母だったようで、焦った様子で対応しています。
電話を切ると、すかさず「やばい! お母さんが遅いって怒ってるわ! 帰らなきゃ」と私に帰宅準備をするよう急かします。

その直後、AちゃんママのスマホにAちゃんママの母親から着信。

「うんうん、わかった。いまから帰ります」

どうやら帰りを心配した母親から帰宅時間を尋ねる連絡があったようです。

つい笑顔に……

母親からの電話にアタフタと対応する50代の母とAちゃんママの姿は、まるで学生が門限を破り母親に叱られている様子そのものです。

そんな母の姿を見て「いつも頼りにしているこの人も人の子なんだな」となんだか微笑ましい気持ちになりました。

それと同時に、祖母にとって母はいつまで経っても子どものままで、帰宅が遅いと心配になるのだという、世代を超えた親子の普遍的な愛情と温かい気持ちを実感した出来事でした。

【体験者:30代・女性パート、回答時期:2025年10月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:Emi.A
夜の世界での接客業を経て、会社員に転身。その経験を生かして、男女の人間関係を中心にコラムを執筆。結婚と出産の際に会社員として苦労した経験を経て、働く母親世代の思いにも寄り添うべく、執筆業専門に転身。現在は、男女関係、ワーキングマザーのリアルを描くライティングを行う。

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