お正月が近づいてくると、多くの人の頭を悩ませるのが「お年玉いくら渡すか問題」ではないでしょうか。筆者の知人Aさんの義姉は「お年玉は1万円でよろしくね!」と金額を指定。言われた通りの額のお年玉を渡してきたAさんでしたが、Aさんにも子供が生まれると、義姉の対応に困惑することになったのです。

募っていく違和感

それから2年が経ち、Aさんの子供は2歳になりました。Aさんは義姉の子供が2歳のときからお年玉1万円を渡しています。だから、今年こそは義姉からも同等の配慮があるだろうと思っていました。

しかし、お正月に会った義姉は相変わらず「まだ2歳じゃお金のことなんかわからないから、お年玉はあげなくていいよね」と言ってきます。

私が驚いて言葉に詰まっていると、義姉は「ハァ。じゃあこれでいいでしょ」と言い、ポチ袋にも入れられていない千円札を渡してきました。

「公平なルール」への切り替え

これまで「親戚だから」と我慢してきたAさんでしたが、この対応にはさすがに納得がいきませんでした。

「お義姉さん、私は2歳の頃からそちらのお子さんに1万円を渡してきました。でも、わが家だけ大幅に少ないようですね。これからは私も、私が相応だと思う額を渡します」

Aさんは用意していた1万円のお年玉を、その場で千円へと変更しました。中身を入れ直し「今年はこれで。年齢に見合った一般的な額に見直させてくださいね」と伝えて手渡したのです。相場に合わせることで、親戚間のバランスを整える選択をしました。

義姉は驚いた顔をしていましたが、自分のこれまでの要求が一方的だったと気づいたのか、それ以降、無理な金額指定をしてくることはなくなりました。

親戚間のお金の問題は、一度「当たり前」になってしまうと修正が難しいものです。モヤモヤを抱え続けるよりも、早い段階で「お互いに負担のないルール」を築くことが、長く円満な付き合いを続けるコツなのかもしれません。

【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2025年10月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:安藤こげ茶
自身も離婚を経験しており、夫婦トラブルなどのネタは豊富。3児のママとして、子育てに奮闘しながらもネタ探しのためにインタビューをする日々。元銀行員の経験を活かして、金融記事を執筆することも。

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