筆者の先輩・A子さんは、誰もが羨むおしゃれな女性。毎年恒例の豪華なクリスマスを卒業し、彼女が選んだのは意外にも──。見栄や形式を捨てて気づいた、心温まる「本当の贅沢」。自分らしく過ごす大切さを感じさせてくれるエピソードをご紹介します。

「鍋にしない?」彼が放った一言

転機が訪れたのは2年前のこと。多忙を極めた年末、ふと旦那様が「ねえ、今年は家で鍋にしない?」と言ったのです。
その一言で、A子さんは魔法が解けたように力が抜けたといいます。
予約合戦も、ドレスコードも、寒さ対策もいりません。その年のクリスマス、テーブルに並んだのは豪華なローストチキンではなく、ふんわりと湯気が立ち上る「寄せ鍋」。
BGMはジャズではなく、テレビの特番と2人の笑い声。部屋着で鍋をつつきながら、「白菜、熱っ!」と笑い合う時間。

それは、高級レストランのキャンドルライトの下で過ごすよりも、2人にとってずっと穏やかで親密なものに感じられたそうです。

見栄の鎧を脱いだその先にあったもの

「結局、一番の贅沢って『気を遣わない時間』だったんですよね」。そう語るA子さんの顔は、SNSの写真よりもずっと自然で美しいものでした。
仕事に家事に、ただでさえ何かに追われる師走。
「こうあるべき」という見栄の鎧を脱ぎ捨てて、ホッと息をつける場所があること。
もしかしたらそれこそが、日々を懸命に生きる大人の女性にとって最高のクリスマスプレゼントなのかもしれません。

今年のクリスマス、あなたは誰と、どんな「素顔」で過ごしますか?

【体験者:40代・女性・会社員、回答時期:2025年11月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:K.Matsubara
15年間、保育士として200組以上の親子と向き合ってきた経験を持つ専業主婦ライター。日々の連絡帳やお便りを通して培った、情景が浮かぶ文章を得意としている。
子育てや保育の現場で見てきたリアルな声、そして自身や友人知人の経験をもとに、同じように悩んだり感じたりする人々に寄り添う記事を執筆中。ママ友との関係や日々の暮らしに関するテーマも得意。読者に共感と小さなヒントを届けられるよう、心を込めて言葉を紡いでいる。

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