これは筆者自身の体験です。
毎日幼稚園に早めにお迎えに行くことが日課だった私。しかし、ある日だけは事情が違いました。
息子が見せた涙を通じて、子どもの心に寄り添うことの大切さに気づかされた出来事です。
画像: 園のお迎えが最後になってしまった日。普段泣かない息子の『涙ながらの一言』に「胸が締め付けられた」

息子のお迎えが日課に

私はいつも、幼稚園に通う息子のお迎えには早めに行くようにしていました。というのも、息子が「早く迎えに来て!」といつも楽しみにしてくれていたからです。お迎えの時間になると、園庭でにこにこしながら待っている息子の姿を見ると、私も自然と安心していました。

いつもと違う一日

ところがある日、朝から用事が立て込んでしまい、気がつけばお迎えの時間がギリギリに。いつもは余裕を持って出発するのに、その日に限って時間に追われて幼稚園に到着したときには、すでに多くのお母さんたちが集まっていました。焦る気持ちを抑えながら急いで息子の元に向かうと、そこには今にも泣き出しそうな顔をした息子が立っていました。

半泣きの息子に胸が痛む

普段はあまり泣かない息子が、涙をこらえながら「お母さん、遅かった……」と絞り出すように言いました。その言葉を聞いた瞬間、胸が締め付けられるような思いが込み上げてきました。まわりにいた他のお母さんたちが、「最後のお迎えだったから不安だったのよね」と教えてくれ、私はハッとしました。これまで「少しぐらい遅れても平気」と思っていた自分が、どれだけ息子の気持ちに無頓着だったのか、思い知らされました。

忙しさの中でも忘れたくないこと

息子はまだ4歳。日々少しずつ自立してきているとはいえ、不安や甘えたい気持ちはたくさんあります。それなのに、私の都合でその大切な心のサインを見落としていたことに気づきました。それ以来、どんなに忙しくても、息子の安心を最優先に行動するようになりました。たとえ時間がタイトでも、余裕を持って動くよう心がけ、少しでも息子の不安を取り除けるよう努めています。

子どもの気持ちに寄り添うということ

あの出来事以来、息子との時間の尊さを改めて実感しました。子どもにとって「いつもと同じ」安心感がどれほど大きな存在か、言葉にならないほどです。成長のスピードはあっという間。だからこそ、息子が安心して毎日を過ごせるよう、そして「お母さんはいつもそばにいるよ」というメッセージを行動で伝えていきたいと思っています。

【体験者:40代・女性パート主婦、回答時期:2025年10月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:北田怜子
経理事務・営業事務・百貨店販売などを経て、現在はWEBライターとして活動中。出産をきっかけに「家事や育児と両立しながら、自宅でできる仕事を」と考え、ライターの道へ。自身の経験を活かしながら幅広く情報収集を行い、リアルで共感を呼ぶ記事執筆を心がけている。子育て・恋愛・美容を中心に、女性の毎日に寄り添う記事を多数執筆。複数のメディアや自身のSNSでも積極的に情報を発信している。

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