「それ、前にも聞いた」と思う瞬間、ありますよね。しかし、それってお互いさまなのかもしれません。筆者の母と友人の会話を聞きながら、「年を重ねて人と円満に付き合う秘訣」を学びました。

母のひと言にハッとする

その日の夜、友人たちが帰ったあと、母に聞いてみました。
「あの空き巣の話、前にも聞いたよね? しかもBさんのリアクションまで一緒だったよ。お母さん、忘れたの?」
すると母は、笑いながらこう言いました。
「もちろん覚えてるよ。『あ〜またこの話か』って思ったもん。でもね、初めて聞くフリをするの。それが年寄りのマナーってもんだよ」
私は思わず「えっ!?」と驚きました。母は続けて言いました。
「自分もきっと同じ話を何度もしてるからね。お互いさまなのよ」

聞くことも、優しさ

母たちの会話には「聞く側の優しさ」がありました。
たとえ内容を知っていても、相手の“話したい気持ち”を尊重する。

きっと母たちは、そうやって長年の友情を育んできたのでしょう。
「年寄りのマナー」という言葉の裏には、人を思いやる深い知恵が隠れていました。
私もこれからは、母が同じ話をしても何度でも笑って聞いてあげよう、そんな優しい人でありたいと思った出来事でした。

【体験者:50代 筆者 回答時期:2025年11月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒヤリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:大下ユウ
歯科衛生士として長年活躍後、一般事務、そして子育てを経て再び歯科衛生士に復帰。その後、自身の経験を活かし、対人関係の仕事とは真逆の在宅ワークであるWebライターに挑戦。現在は、歯科・医療関係、占い、子育て、料理といった幅広いジャンルで、自身の経験や家族・友人へのヒアリングを通して、読者の心に響く記事を執筆中。

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