友人Aの話です。
玄関別の二世帯住宅で暮らしています。義母は、つい話を盛ってしまう人。
近所づきあいが濃い土地柄ゆえ、義母の「脚色」がAの耳に戻ってくることもあります。
身内だからと黙っていたら、家庭のことも子どもの個人情報も勝手に広がってしまうのです。

義母は「そんなつもりはなかったのよ」と苦笑いし、しばらくは落ち着いた様子。
けれど最近、また近所の方から「義母の脚色バージョン」の自分の生活を聞かされ……心の中にじわじわ苛立ちが戻ってきました。

「どうして、また」
言い返したい気持ちと、身内相手だからこそ言いづらい現実。
我慢ばかりしている自分に、ふと疲れを感じます。

静かに、線を引く準備を

黙っていたら、また「義母のシナリオ」で話が独り歩きします。
それでも、正面からぶつかるのは家族関係をギスギスさせてしまいそうで……正解が見えません。

必要以上に関わらない。
必要以上に情報を渡さない。
そう思っていても、二世帯同居では物理的に距離が取りづらい日もある。

それでも、心の平穏を守るためにAは少しずつ線を引く準備をしています。
家族だからと、すべてを共有しなくていい。
静かに距離を考えながら、自分のペースを取り戻そうとしています。

【体験者:50代・女性主婦、回答時期:2025年11月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:Kiko.G
嫁姑問題をメインテーマにライター活動をスタート。社宅生活をしていた経験から、ママ友ネットワークが広がり、取材対象に。自らが離婚や病気を経験したことで、様々な悩みを持つ読者を元気づけたいと思い、自身の人脈や読者の声を取材し、記事として執筆。noteでは、糖尿病の体験記についても発信中。

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