週末のある日。野球帰りの息子と歩いていた私は、帰り道で知らない人から何度も声をかけられました。その理由とは? 友人が、体験談を語ってくれました。

「なぜ顔見知り?」息子が明かした日々の習慣

私は驚いて、息子に尋ねました。

「どうしてそんなにみんなと顔見知りなの?」

息子が言うには、朝や帰りの通学路で、すれ違う地域の人や、見守りで立っている人に、自分から「おはようございます」「こんにちは」と挨拶をしているのだそう。

そのおかげで、通学路のみんなが息子の顔を覚えていてくれたというのです。

いつもと違う時間帯、しかも野球のユニフォーム姿で、帽子を深くかぶっていた息子は、普段の通学の時の姿とはまるで別人に見えていたはず。

それでも相手は、その元気な声や雰囲気で気づいてくれ、「さようなら!」と声をかけてくれたのです。

地域との信頼を結ぶ大切な糸

息子が最初に元気な挨拶という「バトン」を渡すからこそ、相手も顔を覚えて、見知らぬ私にも温かい笑顔と労いの言葉を返してくれる。

挨拶は単なるマナーではなく、地域との信頼関係を結ぶ大切な糸なのだと実感しました。

息子は、その場限りのやり取りではなく、日々の積み重ねで、自ら地域に「見守りの輪」を作っていたのです。

この日の息子の姿は、誇らしくてたまりませんでした。

試合の疲れと、日曜日の終わりの憂鬱な気分の私でしたが、次々と交わされる温かい挨拶のおかげで、嘘のように心が晴れやかになりました。

【体験者:30代・女性パート、回答時期:2025年11月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:Yuki Unagi
フリーペーパーの編集として約10年活躍。出産を機に退職した後、子どもの手が離れたのをきっかけに、在宅webライターとして活動をスタート。自分自身の体験や友人知人へのインタビューを行い、大人の女性向けサイトを中心に、得意とする家族関係のコラムを執筆している。

コメントを読む・書く

This article is a sponsored article by
''.