筆者が子供の頃、母の留守中、普段は台所に立たない父が突然「おにぎりを作る」と言い出しました。半信半疑で見守る私たち兄妹でしたが予想外の展開が待っていました。家事とは無縁の頑固オヤジが作るおにぎりの味は━━?
画像: 水一杯すら母任せ。亭主関白な父が、突然おにぎりを作り始めた!「えっ料理できるの!?」その結果は

亭主関白の父が台所に

父は昔ながらの頑固オヤジ。
「水一杯も母任せ。そんな昔ながらの価値観を持つ父」━━それが我が家の常識でした。
そんな父と兄と私の3人で過ごした、ある休日の昼。

母が外出していて、昼食をどうしようかと兄と話していたとき、父が突然立ち上がり、こう言いました。
「ごはんを炊いて、おにぎりを作るぞ!」
思わず兄と顔を見合わせました。
え? お父さん料理できるの? まさかの宣言に家中がざわつきました。

まるで職人

「任せとけ!」と胸を張る父。
お米の場所すら知らないのに、大丈夫なのかと心配しながら見守る私たち。
ところが、父は意外にも手際よくお米を研ぎ始めました。
その様子は、まるで職人のよう。
手つきは丁寧で、水を替えるたびに米粒を確かめています。
「え……まるで長年やっているみたい」
兄とこっそりささやき合いながら、父の真剣な横顔をじっと見つめました。

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