一生一緒を誓い合った夫婦ですが、夫婦の数だけ色々な物語があるものです。
今回は筆者の知人A子さんから、自身の体験談をお聞きしました。

全部夫が悪いって思ってた……

「それって、旦那さんが完全に悪いのかな?」
「一度旦那さんの気持ちになってみたらどうかな」

そんな風に冷静に言われてしまい、A子さんは心底驚きました。
そして、改めて自分のことを省みたのです。

確かに夫は忙しくてあまり家にはいられませんでした。
しかし、その分家にいる時には家事をしてくれたり、A子さんの好物を買って来てくれて一緒に食べたりといつも優しくしてくれていたのです。

A子さんはそれを当たり前だととらえ、「構ってくれない夫が全て悪い」と、本気で思っていました。
「自分を見てくれるのは夫しかいない」と、完全に夫に依存しきっていて、自分を変えるのではなく、夫を変えようと必死だったことに気付いたのです。

本当にごめんね。私はこれからもあなたと生きていきたい

その日の夜、今までの行いと、自分の気持ちを正直に夫に打ち明けました。
夫はいつの間にかA子さんの扱い方が分からなくなって、「帰宅するのも嫌な日がある」とまで言いました。
A子さんは大ショックでしたが、そのくらい夫に負担をかけていたのだと痛感しました。

それからA子さんはパートを始めて趣味も増やし、「夫だけに頼らないで、自分の視野を広げる」ことに集中しました。
気が付くと一人で鬱々と考える時間が減り、夫ともいい距離感が出来るように。

あの時、自分の過ちに気付かなかったら、険悪な雰囲気のまま離婚していたと思います。
どれだけ親しい相手でも、育った環境や考え方も違うので、思っていることは話した方がいい。
そんな当たり前に相手を大切にすることが、どれだけ重要か思い知った出来事でした。

【体験者:30代・女性パート、回答時期:2025年9月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:Yuki.K
飲み歩きが趣味の元キャバ嬢。そのキャリアで培った人間観察力でコラムを執筆中。すっと人の懐に入ることができる天然人たらしが武器。そのせいか、人から重い話を打ち明けられやすい。キャバクラ勤務後は、医療従事者として活躍していたが出産を機に退職。現在はこれまでの経験で得た人間関係を取材に生かし、主に女性の人生の機微を記事にするママライター。

コメントを読む・書く

This article is a sponsored article by
''.