定期的に通う歯医者で、診察中に必ず体に置かれる“ある物”について、長年違和感を抱いていた友人。ある日、意を決してスタッフに理由を尋ねると、意外な理由があって……? 友人が体験談を語ってくれました。

歯科衛生士さんの対応

あるとき、小学生の息子が診察を受けた際も、同じように胸にタオル、その上に器具が置かれていました。

息子はまったく気にせず、寝転んだまま見られるタブレットの動画に夢中になっていました。

しかし、私は思い切って「実は正直、胸の上に器具を置かれるとちょっと気になります。もし可能であれば、別の場所に置いていただくことはできますか?」と伝えると、歯科衛生士さんはハッとした表情を見せ、すぐに「ご不快にさせて申し訳ありません」と謝ってくれました。

そしてその後の私の治療では、胸の上ではなく、横の台に器具を置くよう配慮してくれました。

「なんとなく嫌」を言葉にすることの大切さ

治療後、受付で会計を済ませるとき、歯科衛生士さんが、

「お声をいただけて、本当によかったです。他の患者さんも同じように感じていたかもしれませんし、私たちも患者さんのお気持ちをきちんと把握できていませんでした」

と言ってくれてホッとしました。
もし言わないまま「なんとなく嫌だ」と思いながら我慢し続けていたら、結局自分自身がストレスを抱え込むことになってしまっていたでしょう。

自分の気持ちを言葉にしたことで、私の不快感が解消されただけでなく、クリニック側にとっても、患者のニーズを知る貴重な機会となり、より良いサービスへと繋がったようです。

合理性だけでは割り切れない「自分の気持ち」を伝えることは、私たちの日常を心地よく、そしてより良い社会にしていくための、大切な第一歩だと気づいた出来事でした。

【体験者:40代・女性パート、回答時期:2025年10月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:Yuki Unagi
フリーペーパーの編集として約10年活躍。出産を機に退職した後、子どもの手が離れたのをきっかけに、在宅webライターとして活動をスタート。自分自身の体験や友人知人へのインタビューを行い、大人の女性向けサイトを中心に、得意とする家族関係のコラムを執筆している。

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