筆者の話です。子どもの口から飛び出したのは、まるで自分の声を録音して再生したような口癖。笑いながらも、心の奥ではズシンと重たい反省が響きました。
画像: 娘が弟に「早くして!(怒) あと10秒!」私と“そっくりな声”で追い詰める娘にドキッ。慌てて私は

「早くして!」から始まる朝の戦場

「早くして!」「あと10秒! 10、9……」

平日の朝。トーストの匂いとテレビの音が混じるリビングで、私はいつものように声を張り上げていました。出勤前の慌ただしさの中、娘は靴下を片方も履かないまま立ち尽くし、弟はマイペースに絵本を広げています。

「もうママ、先に行っちゃうからね!」

焦りが声をとがらせ、愛情よりも“急かし”が勝ってしまうのです。
その日も結局、娘の涙と私のため息で一日が始まってしまいました。

聞こえてきたのは「もう一人の私」の声

数日後の休日。リビングから聞こえてきた子どもたちの声に、私は思わず動きを止めました。

「もおー! 早くしてよ! あと10秒!」「10、9、8……」

娘が弟に向かって叫んでいるのです。

「置いてっちゃうよ! 先に行っちゃうからね!」

その声の高さも、抑揚も、まるで私そのもの。
笑えばいいのか、泣けばいいのか分からず、ただ茫然と立ち尽くしました。
その瞬間、胸の奥に深く落ちてきたのは、自分が毎日子どもを追い詰めていたのだという、言葉にできないほどの重い反省でした。

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