友人Aの話です。
退職後は「自由にあちこち出かけよう」と思っていたのに、外出するのがどんどんおっくうになってしまいました。
改めて、人との関わりの大切さに気づかされた出来事です。
画像: 【定年退職後の落とし穴】夢は旅行のはずが「家に引きこもる日々」→ 友人が教えてくれた『人生の楽しみ方』

退職後の楽しみに膨らんだ期待

「定年を迎えたらいろんなところに行きたい」
若い頃から、そう思い描いていました。
旅行や習い事、友人との集まり。
友人関係が広がっていく中「退職したら行こうね!」とたくさんの約束をして、これからが本番だと胸を膨らませていたのです。

現役で働いていた頃は「自由な時間さえあれば、やりたいことは山ほどある」と信じて疑いませんでした。
頭の中には行きたい場所のリストがどんどん増えていき、退職後の生活を思うだけで心が弾んでいたのです。

家にこもる生活が当たり前に

ところが実際にその時を迎えると、最初は諸手続きに追われて疲れてしまい、家で過ごす日が増えていったのです。
すると毎日がのんびりとした時間に変わり、外に出るよりも家で過ごすほうが楽に感じるようになりました。
長年外で働きづめだった反動だったのかもしれません。

あんなに楽しみにしていた遠出の計画を立てるのも面倒で「また今度にしよう」と先延ばしばかり。気づけば外出の回数はぐっと減ってしまったのです。

外に出て感じた、人や自然の温度

そんなある日、久しぶりに友人に誘われて出かけました。
外の空気に触れると、心が軽くなるのを感じたのです。

変わりゆく季節を感じながら、みんなの近況に笑ったり驚いたり。
働いていた頃には当たり前だった、人や自然に触れ合うことでしか得られない温度を体感し、家にこもっているだけでは得られないものがあるのだと改めて実感したのです。

外とのつながりがもたらす前向きな力

働いていた頃は人との関わりがあり、それが自分を外へ向けてくれていたのだと気づきました。
だからこそ今は意識して出かけるようにしています。

週に一度でも外に出て友人と会ったり、地域の催しに顔を出したりすると、気持ちが不思議と軽くなります。
ちょっとした会話や笑顔のやりとりが生活に張りをもたらし、前向きな力を与えてくれるのです。

外とのつながりを持つことで心も体も軽くなり、退職後の時間を前向きに楽しめるようになったのだと思います。
改めて、人との関わりが欠かせないのだと気づきを得た出来事でした。

【体験者:60代・女性主婦、回答時期:2025年9月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています

FTNコラムニスト:Kiko.G
嫁姑問題をメインテーマにライター活動をスタート。社宅生活をしていた経験から、ママ友ネットワークが広がり、取材対象に。自らが離婚や病気を経験したことで、様々な悩みを持つ読者を元気づけたいと思い、自身の人脈や読者の声を取材し、記事として執筆。noteでは、糖尿病の体験記についても発信中。

コメントを読む・書く

This article is a sponsored article by
''.